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無料記事[オーシャンカップ準決勝]うちの選手の何人かは、自分たちで負け試合をつくってしまった!(ペスカドーラ町田・森岡薫)(2018/6/3)

この日、ハットトリックを決めた町田のキャプテン、森岡薫。会見で思いのたけをぶつけた。

 

sfida Fリーグオーシャンカップ2018 準決勝
ペスカドーラ町田 3-6 名古屋オーシャンズ
2018年6月2日(土) アリーナ立川立飛 観客数:502人
[得点経過]
1-0 02分12秒 ペスカドーラ町田 99 森岡薫
1-1 03分17秒 名古屋オーシャンズ 10 ヴァルチーニョ
2-1 10分22秒 ペスカドーラ町田 99 森岡薫
2-2 12分51秒 名古屋オーシャンズ 10 ヴァルチーニョ(第2PK)
2-3 15分23秒 名古屋オーシャンズ 8 ペピータ
2-4 18分31秒 名古屋オーシャンズ 7 安藤良平
3-4 20分49秒 ペスカドーラ町田 99 森岡薫
3-5 30分42秒 名古屋オーシャンズ 17 八木聖人
3-6 39分36秒 名古屋オーシャンズ  10 ヴァルチーニョ

 

試合後の会見で飛び出した衝撃的な発言

「若手と一緒にやったつもりはないのに、若手のようなプレーをしてしまっている味方がちょっと歯がゆかった」
記者会見の場で、キャプテン自ら、チームメートに向けた発言は前例がない内容であるばかりか、ある意味、衝撃的だったし、直前の試合でハットトリックを演じた森岡薫だからこそ説得力と重みがあった。何はともあれその発言を振り返ろう。

まとめ◆デジタルピヴォ! 山下

 

▪️記者会見
(試合を振り返って)
岡山孝介 ペスカドーラ町田監督
ファール数が増えて組織的なディフェンスができなかった

「お待たせしてしまって申し訳ありません。えー、試合のほうは、えー、守備から入りたいところだったんですけど、まあ、ファール含めて、えー、組織的なディフェンスっていうのが、あのー、もうひとつできなくて。えー、ま、そのあたりからファール数が増えて、まあ、難しい試合になったところがあるんで。ま、そのあたりを修正して、また明日に臨みたいと思います」

(普段から立て板に水のような語りっぷりではない岡山監督だが、この日は特別滑舌が悪く、のどにものが詰まっているような印象の試合総括だった。「ファール数が増えて」というのは、事実上の決勝戦といわれた名古屋オーシャンズとの準決勝の前半のこと、なんと7分13秒もの時間を残して町田が5ファールを冒してしまった事態を指す。この時点で町田は、森岡のこの日2つ目のゴールで名古屋に2-1とリードをしていた([得点経過]参照)。にもかかわらず、このあと岡山監督がいうように、“ファールがたまってディフェンスもプレスがかけずらい”状況になり、5ファールの4秒後には6つ目のファールを冒してしまい、名古屋の外国人助っ人ヴァルチーニョに第2PKを決められている。エースのゴールによるせっかくのリードをふいにしているのだ。この町田の苦しい事態は前半終了まで続き、名古屋にさらに2点を追加され、2-4で後半へと折り返すのだった…)

 

森岡薫 ペスカドーラ町田キャプテン
正直、味方が歯がゆかった

「えーと、う~ん、ま、そうですね、若手と一緒にやったつもりはないのに、若手のようなプレーをしてしまっている味方がちょっと歯がゆかったというのが正直あります。あの、もう少し、えー、試合運びや感情をうまく、やっぱり、利用しないとこういう結果になってしまうんで。あのー、ま、こんないい方どう取られるかわかんないですけど、自分たちが負け試合をつくってしまったのかな、という感じだと思います」

(質疑応答)

Q お互い激しくいく中で監督もコントロールしきれなかった点はあったか。

岡山 仕切れなかったと思います。普通に1対1で振り切られるシーンもあったし、マークでついていけなくてファールしてしまうシーンもあったし。でも、冷静に見たら、まだファールしなくても我慢できるとこでも、そこで足が出ちゃったりとかそういうシーンがあったんで。その辺のその冷静さとか、こういう熱い、タフな試合になったときにそういうところを出せないといけないと思うんで。ま、間違いなくそこは大きな点だったと思います。やっぱり、ファールもたまってディフェンスもプレスがかけずらくなるし、ま、そういったところで厳しかったです。

(ここで会見は終了し、岡山監督と森岡選手は退席となったが、この機を逃すわけにはいかないと僕は森岡選手にくらいつき、同時に数人のプレスも彼を取り囲んだ)

 

▪️囲み取材
今日は味方に一番いらいらした

Pivo! 若手とやってるつもりはないのに若手のようなプレーをされてしまったといったが、それが悪い流れをつくる要因になってしまったということ?

森岡 いやあ、だって名古屋と初めて対戦した選手って外人(アウグスト)以外に誰がいます? (彼以外の全員でしょ?)わかってるじゃないですか、熱くなる試合っていうのは。ま、でも、しょうがないですね。

Pivo! その戦い方は幼さ過ぎると。

森岡 幼いどころか、もう…。幼いし、これが多分、えー、なんだろなあ、もう一歩階段を上がるためには必要ですね。こういった試合、初めてじゃないですし。ただ、やっぱ、そこで…イライラしてきて言葉出てこないですけど…もう、とにかくね、あのー、10代の選手とやってる感じでしたわ。何人か。名前はいわないですけど。

Q 自分が一番削られてた。だけどうまく保てたなと。

森岡 だって、そこで削られてけんかしに行ったら試合じゃなくなるだろうし。そんなの何回も名古屋とやってて、それがなんでわかんないのかなっていうところはやっぱありますよね。来るのはわかってるし。審判のこともわかってんだったら、なんでそれも利用できないのかなってとこですよね。すべてにわたって全部ですよ。

Q 終わったあと選手たちにはその話を。

森岡 しましたよ。もちろん、キャプテンという立場もあるんで。僕は影でいうのは好きなタイプじゃないから、面と向かって思うことはいいますんで。その中で納得できませんという人がいたら話をしようっていう。それもね、今、周りから強い強いっていわれているチームが、こういう戦い方じゃあ、駄目だと思うし。そういう意味では少し意識してた部分はありましたけどね。その、どういう戦いができかっていうのを。ただ、ちょっと、がっかりしちゃいましたね。もうちょっとなんか…。もちろん、いいシーンもありましたけどね。ただ、フィニッシュの面で練習どおりにいかないところもメンタルの弱さなのかなって。練習はすごいですよ、みんな、決めますよ。でも、やっぱ、こういうところで決めなきゃいけないところで、チャンスを逃してしまっている部分はあるし。ま、とにかく、今日は味方に一番いらいらしたな。

 

(囲み取材はこのあとも続くが僕は森岡選手のいい分を十分理解したつもりなので、ここで場を離れた。それにしてもこの両チームの対決は間違いなく日本のトップレベルの戦いだ。なのに片方のチームがファールを重ねることで自らの首を絞めてしまうのはせっかくの大一番を台無しにしてしまう。もったいないことこのうえない。ここは気持ちを切り替えて3位決定戦で自分たちの持っている本来の力を存分に発揮してもらいたい)

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