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「プロコーチ」アドリアーノ、FUNフットサルクラブのスクール監督に就任(2018/5/9)

[プロフィール]
本名 デ レモス アドリアーノ ケイチ(愛称アドリアーノ)
1972年4月2日生まれ(45歳)、ブラジル サンパウロ州出身
サンパウロ州公認フットサル公式指導者ライセンス取得
選手歴
(ブラジル)
PAINEIRAS DO MORUMBYに所属しプレー
サンパウロ選手権、ブラジル選手権優勝
S.E PALMEIRAS、ADC ALCAN、GMに所属しプレー
サンパウロ選手権優勝
※1992年来日
(日本)
1992-1998 KOWA
1998-2003 IPANEMAS KOWA、BFC KOWA
JALカップ (98、99、00、01、02) 5連覇、リーガ天竜(99、00、01) 3連覇、アサヒ飲料杯(02、03)連覇ほか国内の著名民間大会を総なめにする
2000-2004 CASCAVEL TOKYO
Super League 2000 優勝
第6回全日本フットサル選手権(01)優勝
Super League 2001 優勝
第4回 関東フットサルリーグ(02)優勝
第3回 フットサル地域チャンピオンズリーグ(02)優勝
監督歴
2004-2005 CASCAVEL TOKYO
2005-2006 府中アスレティックFC
2007-2010 シュライカー大阪
Fリーグ大洋薬品オーシャンアリーナカップ(08、09)連覇
第15回 全日本フットサル選手権(09)優勝  
2011-2013 VEEX KIMURA/HAKUSAN
書籍
2005 『すぐ勝てるフットサル戦術』

2018 FUNフットサルクラブ funfutsalclub.com/

 

2001年全日本選手権優勝時の歓喜のシーン。左から2人目がアドリアーノ、その右へドゥダ、市原キャプテン。

 

「プロコーチ」の名にふさわしい実績

日本のフットサルがれい明期を迎えたのは、今からたかだか20数年前のことである。それを考えると日本は長足の進歩を遂げたことになるがその話は別の機会に譲るとして、その大きなうねりの中心にいたのが日系ブラジル人だった。
その中に、1992年、20歳の若さで来日したアドリアーノがいた。

アドリアーノは来日してすぐに、日系仲間と「KOWA(コーワ)」という群馬のチームでプレーするようになる。チームメートには、ドゥダ、シナ、ジョナスといった名手が名を連ねていた。一方で「KOWA」には、ポラッコ、比嘉ヒカルド、ダニエル大城ら、こちらもそうそうたる顔ぶれがそろう「IPANEMAS(イパネマス)」というライバルがいて、1998年に両チームが合併して「IPANEMAS KOWA」に、さらに「BFC KOWA」へと発展していく。強度が倍増した彼らの前に日本人チームは各所で痛い目に遭い、また、多くを学んでいったのだった。ちなみに、アドリアーノとドゥダ(2010年~)は現役引退後に、Fリーグ・シュライカー大阪の監督になり、比嘉ヒカルドもまた、ヴォスクォーレ仙台を経て今季からシュライカー大阪の監督に就任している。

シュライカー大阪の監督になったアドリアーノは、Fリーグ大洋薬品オーシャンアリーナカップで2008年、2009年と連覇。また、2001年に選手として出場して優勝した全日本フットサル選手権では、それから8年後の2009年にシュライカー大阪の監督としても優勝している。「プロコーチ」の名にふさわしい実績といっていいだろう。FUNの井上代表もこういっている。
「フットサルのうまい『お兄さんコーチ』から豊富な実績を持つ『プロコーチ』への転換です」

なお、話は脱線するが、今回の取材で僕は、アドリアーノに、ズバリ、これまでにうまいと思った選手は? と質問した。それに対して次のような答えが返ってきた。
「ブラジル人では一緒にプレーしたジョナスと比嘉ヒカルドがうまかった。日本人では、ピヴォの木暮(ファイルフォックス)、アラの前田、市原、フィクソの甲斐、ゴレイロは遠藤(以上カスカヴェウ)ですね」
当時を振り返ると納得のベストファイブだ。

アカデミーから日本代表選手を生み出したい

そのアドリアーノが今年の2月からFUNフットサルクラブ(東京・八王子)のスクールコーチに就任した。担当カテゴリーは以下のとおりだ。

・幼児クラス U-4~U-6 火・木 15:10~16:00
・低学年クラス 1~3年生 月~金 16:10~17:20
・高学年クラス 4~6年生 水~木 17:30~18:50
・プレアカデミークラス 木 19:00~20:30
  1~3年生でアカデミーを目指す選手のクラス
・アカデミークラス 水 19:00~21:00
  4~6年生でバーモントカップ出場を目標とするクラス
・ユースクラス(5月開設)
  東京都ジュニアユースリーグ出場を目標としたチーム活動

指導のテーマは次の3項目。
・足の裏の使い方
・狭いスペースでのドリブルテクニック
・状況判断
特に技術的な面としては、「狭いスペースでのドリブルテクニック」を、「サッカーと一番違うところ」として重視している。
そして、「今までもFリーグの中で何人か日本代表をつくってきたので、子どもたちからもサッカーやフットサルの日本代表を育てたい、そういう気持ちでやっていきたいと思います」と、アドリアーノは決意を語るのだった。

さて、この日、低学年クラスのスクールが始まると、アドリアーノはこういって生徒たちの笑いを誘った。
「アド・コーチの髪型、かっこいい? 今日の罰ゲームは、バリカン持ってきてアド・コーチと同じヘアスタイルね、OK?」
ジョークを織り交ぜて子供たちをリラックスさせ、なおかつ、ゲームでは絶妙な技を披露する。ブラジル人ならではの世界観を子どもたちに植え付けていくかのようだ。

まとめ◆デジタルピヴォ! 山下

 

▪️低学年クラスのスクール風景。

 

自由にドリブル。指定の色のパイロンの前で足裏で停止と条件が盛り込まれている。

 

あどけない子どもたちはどんな選手に育っていくのか、楽しみだ。

 

ステップを踏んだ後、落としをシュート!

 

「赤ちゃん対大人のゲーム」「赤ちゃんっていわないで!」。

 

鋭いドリブル! 相手を抜き去るか!?

 

おおっとー!

 

▪️高学年クラスのスクール風景。

高学年になるとアド・コーチはメニューの説明を作戦ボードで行う。

 

アウトサイド→足裏ドリブル→インサイドで8の字を描く。ボールコントロールも一段と複雑になる。

 

ゲームのころには照明がついた。フリーマンのアド・コーチをどう使うかがポイントだ。

 

パスと見せかけて縦突破。うまい!

 

「次回はもっとボールに触るようにしよう」。アシスタントの木村コーチが締めのあいさつ。皆さん、お疲れ様でした。

 

オリジナルの作戦ボードを披露するアドリアーノ。もちろん、販売もしている。問い合わせ先: (81)90-9114-8578 Email:futadrisal@yahoo.com.br / fuadrisal@msn.com / Skype – Futadrisal。

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