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無料記事[Fリーグ2016/2017第24節]シュライカー大阪・木暮賢一郎監督「(仮に)20連勝しても、優勝の価値からしたら、それははるか劣るものだと思います」(2016/12/11)

 

SuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017 第24節
府中アスレティックFC 2-2 シュライカー大阪
2016年12月10日(土) 郷土の森府中市立総合体育館 観客数:862人
[得点経過]
1-0 11分07秒  府中 11  岡山洋介
2-0 21分49秒  府中 14  永島俊
2-1 36分27秒  大阪 10  ヴィニシウス
2-2 38分06秒  大阪 11  チアゴ

 

シュライカー大阪(以下大阪)の連勝はついに16でストップ。しかし、依然として、17試合負けなしという記録となる。
今節はエース加藤未渚実選手不在の試合であった。木暮監督は「彼が居ればというのはゼロではないです」と語る。
次節のバルドラール浦安(以下浦安)戦はヴィニシウス選手が累積警告で欠場となる。小宮山選手の引退を受け、チームが1つになっている浦安との試合は今節同様に難しい試合になることを木暮監督は示唆した。
「20連勝しても、優勝の価値からしたら、それははるか劣るものだと思います。優勝すれば、Fリーグの歴史を残すことができます」と改めて優勝への思いを吐露した。

まとめ◆デジタルピヴォ! 古澤

 

以下は、木暮賢一郎監督の記者会見と質疑応答。

試合を振り返って。

木暮賢一郎監督
「非常に苦しいゲームでした。ただ我々にとってはこういう苦しい0-2の状況でしっかり勝ち点1を取れたことは、後々自分たちにとってプラスになることを信じています。ゲーム自体もそうですし、ここ数試合というのは累積の問題であったり、ケガの問題であったり、いろいろなことで練習、ゲームを含めて、自分たちが持っている本来の完成形の状態ではできていないことが続いています。来週のゲームもそうなることが決まっています。ただ、そういう中で、壁を乗り越えていくチームというのが優勝に近づくと思っていますので、今日も勝てれば一番よかったですが、苦しい状況を乗り越えたと思っています。来週の浦安戦も同様に苦しいと思いますけど、次のゲームを終えれば、ある程度コンプリートした状態にチームが戻ると思いますので、まずはなんとかよい回復であったり、よい準備をして次の試合に臨みたいなと思います」

 

以下は質疑応答となる。

Q:加藤選手不在の影響。それから、左利き2人でのパワープレーはトレーニングで行っていることですか?

木暮:加藤のオプションというのは、利き足であったり、1対1を仕掛けるのが得意な選手。時間をつくれる選手です。特に府中も引いている時間が多かったので、彼みたいな特徴として、同じような役割を担う選手が居ないのは事実だと思います。それ以外のオプションも当然持っていますし、非常にこじ開けるのは難しかったです。彼が居ればというのはゼロではないです。チームとしてもそういった課題はもらいつつも、先ほどいった我慢強く、最終的には引き分けになったのは仕方ないのかなと思います。
左利き2人のパワープレーに関していうと、ケガ人というか、クラブのほうで、時期が時期なので、ウイルスが多少まん延してしまって、ここ数日間は満足がいくトレーニングができなかったというところもあります。ただ、基本的に自分は左利きの選手がすごく必要だと思っています。ここまで出場時間が少なかった今井翔は左利きの選手で、シーズン前からもちろん期待もしていましたし、ケガであったり、累積だったり、好不調の波を含めて、加藤が居ないところでのパワープレーのオプション。だけではないですけど、そこのトレーニングはしっかり積みました。苦しくなるという想定もありましたし、どういうオプションでパワープレーを仕掛けるのかというところで、彼を使った形でのパワープレーというのは特に昨日、しっかり時間を割きました。2点目は彼が受けたPKですけど、フィールド4対4の通常の形の中で0-2とのゴールを奪えなかった中で、彼の存在であったり、経験だったりが生きたなと思いますし、いつもいっているように、いつも聞かれるのですが、出場時間が少なかったり、なかなか苦しいシーズンを送っている選手がいるというのは十分理解しています。ただ、本当に全選手には必ず必要なときが来ます。それはいつかは分からないし、時間も分からない。ただ、しっかりとトレーニングをしている中で、彼の今日の活躍は本当にチームを勇気づける結果だと思いますし、そういうチームは強いなと僕は思っています。そういう意味でのいいゲームになったかなと思います。

Pivo!:判定のところであったり、昨年のプレーオフ時同様にクロモト選手に苦しめられたりといろいろ思うところはあると思います。何試合かここ最近失点の少ない試合がありましたが、ゲームコントロールの課題というのもチームには潜在していたと思います。そういったほころびみたいなものも今日出てしまったというのもあるのでしょうか?

木暮:ゲームコントロールに関していうと、悪い意味ではないです。チームの事情というか、抱えているところでいつもでしたら自分たちが40分間前からプレッシャーをかけるスタイルで戦ってきましたが、今日に関しては自分の決断として、今のフィジカルコンディションであったり、招集メンバーであったりを踏まえたうえで、引くという選択をしました。そういう意味で、理想は自分たちがいいいカウンターから先制点を獲ってです。前半は0-0でもいいという話はしました。流れでいうと、はまっていた印象はありますが、チャンスの数と反比例して0-1になってしまいました。自分たちのゲームコントロールよりは、0-1でも想定内でした。後半の0-2は、ハーフタイムで話したのは、早い時間帯に0-2になると、前からプレッシャーをかけないといけなくなるので、フィジカル的なものであったり、できれば0-1で、もちろん。1-1や逆転するというのもありますが、失点に関しては1で。5分以上経過すれば、必ず自分たちのペースになるという話はしましたが、早い時間帯で0-2になってしまったのは1つ苦しくなった要因だと思いますし、前からいつもどおりプレッシャーをかけるというスタイルの中では若干盛り返すことができたかなと。チームとしてベストの状態ではない中では勝ち点含めてよかったかなと。基本的にはベンチでは2-2、引き分けでも問題ない。胸を張れるスコアという話はしました。パワープレーを止めたというのもそういうことです。勝ち点3を取りに行くのであれば、パワープレーを続けるという選択肢もありました。勝ち点3を落とすほうが今後の勝ち点を数えた場合にはここで0で終わるよりは、欲を出して、3を取りに行って、0になるよりは1というのは問題ないという判断もありました。あのタイムアウトで府中はパワープレーをすると確信しました。欲をいえば、彼らが残りの時間パワープレーをして、パワープレー返しで僕らが勝つというシナリオはありましたから、府中がタイムアウトを取ったときはそういう話をしました。結果、向こうもやめました。最後、通常の5対5になったときは前からプレッシャーをかけて、あわよくば、1点でした。最後チャンスはあったので。過去のFリーグのほかのゲームを観ても、自分の感覚としては今日のゲームは欲と自分のチャレンジ、リスクコントロールを整理して勝ち点1・リスクコントロールを選びました。勝ち点1を持って帰りたかったです。あわよくば勝ち点3。勝ち点0は絶対に避けたかったです。連勝記録は興味がないいうとあれですが、残るのはチャンピオン。20連勝しても、優勝の価値からしたら、それははるか劣るものだと思います。優勝すれば、Fリーグの歴史を残すことができます。

Pivo!:府中が勝ち点3を取りに行くのを確信したというのは?

木暮:1つは同点に追いついたタイミングでタイムアウトを取ったので。取らずにキックオフで始めることもできたので。監督の仕事として、嫌というほど、順位表や戦績表は穴が開くほど見ていますので、彼ら、他チーム、自分たちの立ち位置・状況というのは自分の頭にすべて入ってますから、勝ち点3がのどから出るほど欲しいのは府中さんのほうではないかなと。逆に明日、ゲームがある名古屋からしたら、0だったらうれしいでしょうし、1だったら、そうか1かになると思います。この時期に入ると損得勘定のシミュレーションは選手に話しはしませんが、必要な時期なので。

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