[Fリーグ2016/2017第17節]名古屋オーシャンズ・ペドロ コスタ監督「プレッシャーが生まれるゲームの中で大切なのは精神的な安定」(2016/11/6)
SuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017 第17節
フウガドールすみだ 2-3 名古屋オーシャンズ
2016年11月3日(木) 墨田区総合体育館 観客数:1,875人
[得点経過]
0-1 13分39秒 名古屋 5 星龍太
1-1 24分31秒 すみだ 2 山村和士
1-2 25分09秒 名古屋 12 前鈍内 マティアス エルナン
1-3 26分17秒 名古屋 10 シンビーニャ
2-3 27分55秒 すみだ オウンゴール
SuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017 第13節
名古屋オーシャンズ 5-5 フウガドールすみだ
2016年9月3日(土) 小田原アリーナ 観客数:1,103人
[得点経過]
1-0 03分10秒 名古屋 10 シンビーニャ
1-1 04分55秒 すみだ 11 清水和也
1-2 23分52秒 すみだ 16 岡山和馬
1-3 25分45秒 すみだ 77 ボラ
2-3 28分05秒 名古屋 6 ダニエル サカイ
3-3 35分11秒 名古屋 17 八木聖人
4-3 36分45秒 名古屋 11 セルジーニョ
4-4 38分51秒 すみだ 14 西谷良介
5-4 39分35秒 名古屋 11 セルジーニョ
5-5 39分48秒 すみだ 14 西谷良介
丁度2か月前となる第1クール目での小田原セントラルでのフウガドールすみだとの対戦は歴史に残るベストバウトと言われ、その結果も受けてセントラル以外ではまれともいえるテレビ放送となった。会場にも1,875人ものファンが詰めかけた。
前回今回共にレベルの高い試合となったが、今回は前回の試合もお互いに受けてのスカウティング、ミスの修正もあった中での試合展開としては落ち着いたものとなった。
ペドロ コスタ監督は前回の試合(5-5)は「戦術的にもフル回転で、両チームともに選手、監督も、戦術の裏を取って、さらに裏を取ってという展開」であったと前回の試合後に振り返っていた。その一方で「もちろんミスはまだ多くありますし、修正する部分はたくさんあると思いますが、非常に選手は打ち勝つ気持ちという点ではよかったと思いますし、いいゲームだったと思います」とも語った。
前回・今試合ともに名古屋オーシャンズの強さを実感するとともに、ペドロ コスタ監督のメンタルコーディネイトスキルが光った試合となった。前回の試合では勝ちにいくためにパワープレイを続けた理由は、「わたしの考えもありましたが、選手の意思を考慮しました。選手はピッチで感じているので。パワープレイをすれば、その時間帯で点を獲れるという気持ちが選手に出ていましたし、そこで十分逆転できるという選手の意見もすごく出たので、それならば行こうと。そこからはポイントの修正だけをして、リスクがあった中でもそこは勝ちにいきました。選手の状態で、パワープレイで流れがつくれたというところでは引くところではないかなと駆け引きしました」という言葉で整理をした。
選手への信頼と勇気の注入を今回もペドロ コスタ監督は、スコア3-2、残り3分14秒という絶妙なタイミングでのタイムアウトの中で行った。
まとめ◆デジタルピヴォ! 古澤
以下はペドロ コスタ監督の記者会見と質疑応答。
試合を振り返って。
ペドロ コスタ監督
「選手をたたえたいと思っています。フットサルのすばらしいゲームでした。名古屋だけではなく、相手のチーム、レフェリーの方も含めて、一緒にすばらしいゲームをつくり上げることができたと思います。フットサルを知らない方も含め、足を運んでくれた方にはまた観に来たいと思える試合を提供できたのではないかなと思います。それから、テレビ放送もあるということで、会場に来られなかった皆さんが熱いゲームも観ることができるのもいいことだと思います。このゲームの内容をつくったのは、両チームともに勝ちにをいったからですし、両チームとも、すばらしい選手がそろって、首位争いにふさわしいゲームができたのではないかなと思います。このゲームのポイントになったのは相手にも研究をされていたのはありますし、この試合に懸ける思いを持って、戦術的な準備をしてきました。ポイントとして、勝てたのは守備、前からのプレスのところで、相手の攻撃を見ながら、立ち上がり、うまく対応ができたこと、うまくはまったことが自信にもつながって、かつ、勝因につなげました。かつ、我慢強くリードをキープすることができました。非常にタフなゲームの中で、波がある中でも、選手も限界まで戦って、冷静さを失わずにできました。何が起きたとしても、この試合は勝ち点3を取ることを目標にしてきたので、しっかりと戦ってくれた選手にはお疲れ様と伝えたいです」
以下は質疑応答となる。
Pivo!:残り3分14秒でタイムアウトを取り、(3-2のスコアを持って)逃げ切るために戦術の確認と気持ちを入れ直したと思います。タイムアウト以降のプランはどういうものでしたか?
コスタ:大きく要求したのは、(その後にやってくるであろう)パワープレーの修正ではありません。パワープレイをやることは分かっていましたし、ゲームの熱で、わたしたちは消極的になってしまって、ボールを持っている時間がその時間帯は少なくなっていたので、相手のリズムを切るというのと、うちの選手にショックを与え、そういうときにこそ、消極的になるのではなくて、もっと、より顔を出してマイボールの時間を増やし、よりそういうときにこそ勇気のあるプレイを見せる。わたしからの選手に対する信頼感を伝えて、リセットするという方向でタイムアウトを取るということです。目の前にはすばらしい対戦相手がいますので、プレッシャーが一番かかっている時間帯というのはわかります。ボールが来た瞬間、普通のときにはできるプレイができなくなってくる時間帯なので。ボールに火がついているような感じで。そこでいったんまた冷静になること。感情的にならずに、自信を持ってプレーできるようにというアプローチをしました。
以下はペドロ コスタ監督への個別インタビューになる。
Pivo!:選手のメンタルをとても大事にしたコーチングをいいタイミングでして、選手に勇気を与えて、気持ちを鼓舞しているようですが、そのメンタルを大事にするというのはご自身のスタイルにしているのでしょうか?
コスタ:そういうスタンスでできるだけやるようにしています。今までの選手としての経験を伝え、監督としてのサポート、信頼感を与えるというのは選手も堂々とできる1つの理由になる可能性があると思い、可能性を探っています。ゲームの中では練習でやった戦術・技術だけでなく、精神的なケアが1番大事になってくると思うので。いろいろなゲームの中、いろいろなバリエーションが生まれた中で、プレッシャーが生まれます。その中で冷静に考えられるか、考えられないかというのは精神的な安定さに直結していくと思いますので、そのケアは自分が気づいた中でやっていきたいと思っています。
(残り 517文字/全文: 3383文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ