[Pivo! clinic 特別編その1]府中アスレ・谷本俊介監督「フットサルはだまし合いのゲーム、そのための判断力を磨け」(2014/9/24)
[Pivo! clinic 特別編]の「小学4~6年生」の部の参加者の皆さん。紅一点の女子(写真前列右から2人目)をはじめ全員のレベルの高さに谷本監督(同後列中央)も驚いていた。
「一般」の部の参加者の皆さんが、谷本監督からプレゼントされたエナジードリンク「MAD-CROC」を手に集合写真におさまった。「MAD-CROC」は府中アスレの飲料スポンサーだ。「小学4~6年生」に続いてこちらの部も花田孝汰選手(東京都リーグ・小金井ジュール所属)が谷本監督のアシスタントコーチを務めてくれた。
Pivo! clinic 特別編 2014年9月14日(日)
コーチ:谷本俊介/Fリーグ・府中アスレティックFC監督
会場:藤フットサルクラブ http://fuji-fc.fuji-soko.net/
▼現役Fリーグ監督のクリニック
現役のFリーグチームの監督はどんな指導をするのだろうか。主催者としてこんなこというのも変かもしれないが、結果として、とても充実したフットサルクリニックを受講することができた。「一般」の部にみなさんと一緒に参加させていただいたのだが、よくある対面でのパス&トラップ練習もないまま、判断を重視した豊富なメニューに入っていく谷本流の進行にいつの間にか没頭している自分がいた。「ちょい足しするのが得意」というだけあって、鳥かごひとつにもひと工夫が凝らされていて、そのすべてが、「フットサルはだまし合いのゲーム、そのための判断力を磨く」というメインテーマにつながっている。しかも、それぞれのメニューは府中アスレのトップチームで実践しているのとほとんど同じメニューだと聞いて、何というか、すごく得した気分になった。クリニック終了後のインタビューで、「一般」で実践してくれたメニュー解説をお願いしたが、話はいつの間にか谷本監督の指導哲学に言及する、より深いものとなった。
まとめ◆デジタルピヴォ! 山下
▼いい環境がいいプレーヤーを育てる
Pivo! 都合4時間に渡るクリニック、お疲れ様でした。
谷本 お疲れ様でした。
Pivo! 前半の1時間半が「小学4~6年生」、午後が「一般」というくくりだった。やってみて、率直な印象は?
谷本 特に子どもたちが、こういうサーフェスがフラットな人工芝フットサルコートで、ボールを蹴っている習慣があるんだなっていう印象を受けた一日でした。
Pivo! 子どもたちの中に、足裏を使ったトラップを器用にやる子が目立っていた。
谷本 そうですね。それ以外の部分でも、土や芝のグランドのような地面だと、ボールが不規則に変化しやすいので、どうしてもボールから目が離せない子が多いんですけど、フラットな地面だとボールの動きの変化が少なく、顔を上げてプレーをしやすいっていう状況が生まれると思うので、そう意味で今日の子どもたちはよく顔をあげてプレーできていたと思います。
Pivo! 子どもたちには“ルックアップ”することで、ドリブルなのかパスなのか、判断しやすくなるよとアドバイスしていた。
谷本 そうですね。そうすることでたくさんプレーの正しい選択ができている子もいましたよね。こうやっていい環境が子どもたちをいいプレーヤーに育てているんだろうなっていうのを感じましたね。
「小学4~6年生」の部終了後に谷本監督からFリーグ公式球が全参加者に1球ずつプレゼントされた。このサプライズに僕ら主催者サイドもビックリ! ジュニアたちはそのボールにさっそく監督のサインをもらっていた。
府中アスレのファンでもあるこの人はこの日のために買ってきたUMBROのアスレTシャツに谷本監督のサインをもらい大喜びだった。
▼相手をだますことが判断だ
Pivo! 今日、僕自身も一般の部で参加者のみなさんと一緒に受講してみて、監督は一貫して“判断”という部分を重要視していているように感じた。それと、相手とのそのだまし合いの中で、どう、味方といいプレーをしていくか、という話とその実践を指導してくれた。今日の中心的テーマはその辺だったか?
谷本 そのとおりですね。相手が何を狙ってきているかを読みとり、その逆をとる、相手をだますっていうことがまさに判断だと思うんです。逆に相手が何かを狙ってきているのに、相手の思いどおりのプレーをこちらがしてしまうことが間違った判断だと思います。今日はそこのいい判断をして相手をだますためのボールの持ち方だったり、運び方だったり、止め方だったり、また、その出し方だったりっていう個人の技術的な部分を中心にやっていきました。
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