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[Fリーグ第32節]北海道・小野寺隆彦監督「順位が下のチームなんで一番欲しいのは勝ち点3だった!」(2014/1/27)

1_北海道集合
4試合ぶりに勝ち点3を奪取したエスポラーダ北海道。パワープレー対策がはまった。

 

Fリーグ2013/2014 powered by ウイダーin ゼリー 第32節
湘南ベルマーレ 2-3 エスポラーダ北海道
2014年1月26日(日) 小田原アリーナ 観客:928人

 

2_北海道先制、神のキックインから
前半開始23秒、神のキックインから北海道がラッキーな先制ゴールを得た。

 

[得点経過]
0-1 23秒 エスポラーダ北海道 オウンゴール
1-1 4分26秒 湘南ベルマーレ 10 ボラ
2-1 12分24秒 湘南ベルマーレ 7 安藤良平
2-2 13分18秒 エスポラーダ北海道 17 水上玄太
2-3 38分1秒 エスポラーダ北海道 13 鎌塚聖哉

 

「あ、ボラだ! パワープレー!」

 

それは前半4分過ぎのことだった。出会い頭の1失点を追って湘南は、この2分前にGKクロモトで最初のパワープレーを仕掛けた。ピヴォの中村がシュートパスに飛び込んで負傷し試合が切れたときだ、記者の目の前の北海道ベンチで、オフィシャル席を挟んで反対側の湘南ベンチで黄色いユニフォームを着て出待ちのボラをめざとく見つけた水上が叫んだ。「あ、ボラだ! パワープレー!」。クロモトとボラの“ダブルパワープレー”第2章の幕開けだ。水上は少年のようにワクワク感を隠そうとしないが、でも落ち着いていた。事前のスカウティングで湘南の最新の戦い方を十分に把握していることが、その言動からうかがえた。湘南、プワープレー開始。この時点まで北海道の守備陣形はボックスだったことを小野寺監督が試合後の会見で明かしているが、そのボックスの中央を湘南キャプテン市原に突かれ、鋭い縦パスがゴール左ポスト前に入ったボラに通る。1-1の同点。この失点を契機に北海道は守備陣形をダイアモンドにスイッチ、それが効を奏してこの日、湘南に再三にわたって数的不利を強いられながらパワープレーからの失点を「1」に抑えている(12分の安藤のゴールはカウンター)。ゴール前を固められた湘南は執拗にパワープレーを仕掛けるもののボラが決定力を発揮するシーンはその後なかった。そして2-2で迎えた後半残り3分、湘南はボラをゴレイロに仕立てて最後の勝負に出る。タイムアップまで1分59秒、湘南のパスが乱れタッチラインを割る。ボラが脱兎のごとくベンチへ取って返す。入ったクロモトがゴール前へ。しかしその寸前にキックインからのボールを鎌塚がシュート。クロモトが横っ飛びにセーブにいくが間に合わず。決勝ゴールがネットを揺らした。パワープレーで試合の主導権を握ろうとしたが果たせなかった湘南と、パワープレーの弱点を突いて28節以来4試合ぶりの勝利をたぐり寄せた北海道。明暗がくっきりと分かれた試合だった。

 

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