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[マッチレポート]エルポソが接戦を制した理由(スペインカップ準々決勝第3試合)(2013/3/24)

エルポソのスペイン代表のアタッカー、ミゲリンが相手ディフェンスの裏にボールを流し、シュートを放つ。今スペインで最も危険なアタッカーだ。

 

文・写真◆座間健司

 

実力は伯仲していたし、どちらが勝ってもおかしくはなかった。エルポソはキケ、ラファらのスペイン代表経験者にミゲリン、アレックス、アドリー、ベベといった今後のスペインフットサルの将来を担うであろう若い選手がそろっている。ただ若い選手は当然のように2004年ワールドカップ優勝メンバーであるキケ、ラファに比べるとまだ経験は浅い。ほかのチームと同じようにエルポソにも若い選手と経験のあるベテランが混在している。スペインカップ準々決勝3試合目。エルポソは若い選手たちの経験がないゆえに起きた軽率なプレーでナバーラと接戦になり、経験がある選手が的確な判断をしたからこそ勝利できた。

 

試合の明暗が分かれたのは、残り5分を切ってからだった。

 

エルポソが3-1とリードしていた。自陣で相手のプレスを回避しようとパスを回すエルポソ。キケからミゲリンへバックパス。ミゲリンはそのパスをダイレクトで出そうとした。左足のアウトで切るようにボールを蹴り、バックスピンを与えて左サイドを走る味方に浮き球のパスを出そうとした。ただ彼が蹴ったボールは実際、彼のイメージとはかけ離れていた。弱く、ピッチ中央で相手にカットされてしまう。パスが通れば、チャンスとなっていたがナバーラのエース、ラファ ウシンにカットされた。ミゲリンはすぐさま手を挙げて、自分のミスであることを認めている。ラファ ウシンはスペイン代表のレフティーで強烈なミドルシュートを得意とする。ラファ ウシンは前にミゲリン、キケらディフェンスがいたが、構わず利き足ではない右でシュートを放った。ボールはエルポソのゴールネットを豪快に揺らす。2-3、ナバーラが1点差に詰め寄った瞬間だ。

 

残り5分、勝負の行方が混沌としてきた。

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