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[W杯座間レポート]ディティールが勝負を分ける(スペイン×イタリア戦レポート)

スペインの3点目を決めたセルヒオ ロサノが感情を爆発させる。

フェルナンダウのループシュートは惜しくも決まらなかった。スペインはチャンスを手にすれば、必ずシュートまで持ち込んでいた。

イタリアは終盤にパワープレーを仕掛けたがゴールネットを揺らすことはできなかった。

スペイン代表のアタッカー、アレマオがドリブルを仕掛ける。スペインの中にあって、独特のリズムでプレーをするスペイン国籍を持つブラジル人だ。

スペインのキャプテン、キケがシュートを放つ。そのリーダーシップでチームを牽引する。

 

 

文・写真◆座間健司

 

 

「最初は互角の展開でした。だけどその後、スペインはとてもいいプレーをしました。シュートの精度は高く、彼らはその決定機を活かす術を知っていました。そして、スペインにとって全ていい結果となりました。私たちもチャンスはあったけど、ボールがゴールに入らなかった。スペインはとても繊細でゴールの仕方を熟知しています。スペインが勝利に値しました」

 

イタリア代表のサージはそう語る。スペインのバルセロナに所属し、かの国でプレーし、そのフットサルを知っている左利きのフィクソは続ける。

 

「フットサルとはこういうものです。ディティールが勝敗を分けます。彼らはゴールチャンスを活かし、私たちもチャンスを手にしたけど、入らなかった。フットサルとはディティールが勝負を決めるものなんです」

 

2012年2月に行なわれた欧州選手権準決勝でも対峙した2チーム。そのゲームではスペインが左足での強烈なシュートが得意なアイカルドが6分にゴールを決めて、それが決勝点となっている。実力が拮抗し、欧州選手権の準決勝に続き、ワールドカップも準決勝で顔を合わせた2チームのゲーム。ピッチ上の空気は張り詰め、まるで高層ビルの間を綱渡りしているような緊張感が40分間あった。どんな些細なこともゲームの行方を決めてしまう可能性がある。サージがいったように勝負を分けたのはディティールだった。

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