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【コラム】ゴールキーパーの成長だけ?ゴールキーパーコーチの存在の重要性

 

フットサルではゴールキーパーの事をポルトガル語の呼び方をしてゴレイロと呼ばれる事もあります。今回はそのフットサルのゴールキーパーについてです。今回は結論から先に言いましょう。「ゴールキーパーコーチってとっても大事」という事です。

Fリーグを放送してくれているAbemaの実況を聞いている中で「フットサルの勝敗の50%はゴールキーパーが握っている」といった話を聞いた事がある方は多いのではないでしょうか。「いやいや60%以上だよ!」なんて人によって多少の違いはありますが、ゴールキーパーが勝敗の大きなカギを握っているというのは確かな事です。その原因としては、サッカーよりもピッチが狭い事で、ゴールキーパーがボールに関与する機会が多くなる事は一つの要因として挙げられるでしょう。それが顕著に出る数字としてはシュート数が一番顕著に表れるのではと思います。単純に比較はできない前提でサッカーと比較してみましょう。

例えば昨年(2020年)のシーズンを断トツの強さで優勝した川崎フロンターレは1試合平均シュート数は11.51本でした。一方で今季開催されたFリーグ1部第1節の6試合の1試合における平均シュート数は26.25本。ざっと倍以上のシュートとなっています。また交代自由でリフレッシュできるフィールドプレイヤーに比べて交代の機会がほぼありません。交代の機会がない訳ではないですが、試合中ピッチに立ち続け、その間常に集中しつづけなければならない点ではフットサルのフィールドプレイヤーと大きく変わる部分です。また、フットサルの試合ではトランジション局面と言われるカウンターから定位置守備が構築されるまでの間が一番得点機会が多いというエビデンスもあるくらいですし、ここをどう集中して守り切るかは後ろに控えるゴールキーパーの役割は大きいと思います。

また最近の競技フットサルでは積極的にプレスを掛け合う試合が多く、前がかりになると守備ラインの後ろのスペースが大きくなるもの。現代フットサルではそのスペースのカバーリングもゴールキーパーの大きな役割の一つです。逆にそのプレスを受ける立場になってみると、ゴールまで近い場所でのボールロストに対応するには集中力は切らす事はできません。更にそのプレスを回避する為にゴールキーパーを使って数的優位を作って回避する戦術を使用しているチームもあり、ゴールキーパーの役割が多様化している事は間違いないでしょう。

さてそれだけ重要なゴールキーパー、でもゴールキーパーコーチがいないチームも多い・・・。ではゴールキーパーコーチがいると、どんな良い事があるのかを今回は考察してみたいと思います。

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