【海外取材こぼれ話】中国代表戦・アモイ行きの話(6)傘を巡って右往左往
いよいよ試合日です。
あいにく空は雨模様。帰りは降るという予想です。
事前にサポーターの人から「傘の持ち込みに関しては厳しい」と聞いていたものの、持って行かざるを得ません。
で、やっぱりゲートで止められました。係の人が中国語で何か言ってくるんですが分からなくてマゴマゴしていたら、一人片言の英語が話せるという警察官が来てくれました。
で、彼が言うには「入り口近くにロッカーがあるから、そこに預けてくれ」とのこと。で、ロッカーに向かいましたが、このシステムがよく分からない。
ウロウロしていたら見かねた警察官が3人集まってくれました。どうやら「微信(WeChat)」を使わないと扉を開けたり閉めたりできないようです。
まずはWeChatをインストール。ユーザ登録してアプリ内のスキャンからロッカーにあるコードを読み込んだのですが、そのままWeChat内で支払いまでしなければならないようです。
で、WeChatに楽天カードを登録しようとすると、楽天カードは拒否してきました。Master Cardはすんなり登録できて、いざ支払おうとするとセキュリティコードを送ったからという案内が来ました。ところがその送られたメールを見ている間にコードを入れる画面が消えてしまいました。
もう一度Master Cardで支払おうとすると、今度はカード会社から拒否されます。日本まで電話をかけたのですが、自動応答の音声が途中で途切れて電話を切られたり、係が出る前に電話が切られたりして一向に埒があきません。
と、ここまで文字にするとこんなもんですが、すでに1時間30分以上経過しています。
WeChatをインストールところから付き合ってくれていた警察官3人はこの間ずっと一緒にいてくれて、見守ってくれていました。
Master Cardとの電話が切られたあと、女性の警察官が「ここは自分が支払うから」と言ってくれたのですが、さすがにそれは辞退しました。
すると年長の警察官が「君は僕たちを信じられるか」と翻訳アプリで聞いてきます。「もちろん」と答えると、「帰るまでここで預かっておくから」と言ってくれるじゃないですか。
「でも、23時や0時になると思う」と伝えたのですが、「大丈夫。ちゃんと待っているから」。
ここで報道受付が始まる時間に。傘とともにジンバルカメラも預けて僕は報道受付に向かうことにしました。
「電話番号を交換しよう」「WeChatのフレンド登録をしておけば連絡が取り合えるから」
かくして登録したばかりのWeChatにフレンドが1人出来ました。
男性の名前はMr. King。再会が楽しみです。