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今季ホーム最終戦 ボンバーヘッドと刹那 ノジマステラ神奈川相模原が相模原で今季初勝利  #女子サカマガ WEリーグ ピックアップ(無料記事)

アディショナルタイムの攻防に息を呑み、ホームスタジアムで勝利を迎える 

2024年5月19日に行われた2023−24 WEリーグ 第21節はノジマステラ神奈川相模原がちふれASエルフェン埼玉に2−1で逆転勝利しました。 

アディショナルタイムに岸みのり選手が放ったロングシュートはノジマステラ神奈川相模原のゴールに向かって伸びていきました。スタンドからどよめき。ほんの一瞬のはずですが、その時間は長く感じました、久野吹雪選手は、ギリギリのセービングを試みました。 

「距離があっても絶対に枠に飛んでくると思った、すごく良いシュートでした。威力もすごくありました。手に当たればコースは変わるって思って手を伸ばしました。」 

FIFA女子ワールドカップ、五輪、それぞれ2大会を経験している荒川恵理子選手(EL埼玉) 写真提供:WEリーグ TOP写真も

勝負の分かれ目は世界と戦ったボンバーヘッドへ 

シュートは微かにコースを変えクロスバーへ。交錯する歓声と悲鳴。ボールが跳ね返る方向に向けたスタンドのファン・サポーターの視界に入ったのは、あの有名なボンバーヘッドでした。久野選手はピッチに着地したばかりでした。 

「荒川選手が見えたので『外してくれ』と願っていました。もう、あのタイミングでは立てなかった。」 

サッカーを続けていたから、今は14歳のときと同じように、胸を張って「サッカーが好き」と言えます 荒川恵理子選手(EL埼玉)

1979年生まれ、44歳のレジェンド・荒川恵理子選手は反応しますがヘディングがボンバーヘッドにミートせず枠外へ。ノジマステラ神奈川相模原は命拾いし、直後に試合終了の笛。ホーム最終戦にして、ついに、今シーズンのホームスタジアムで初勝利を達成することができました(平塚開催のホームゲームでは勝利しています)。 

キャプテンマークを巻いてスタメンに復帰した久野吹雪選手 写真提供:WEリーグ

平野優花選手の左脚が勝利を呼び込んだ 

ノジマステラ神奈川相模原の2得点は、いずれも平野優花選手のコーナーキックから生まれました。64分の同点ゴールはニアにポジションをとった大賀理紗子選手がヘディングで合わせました。 

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頭で決めたのは大賀理紗子選手 

大賀選手は、試合後に得点を振り返りました。 

「練習で(平野)優花のボールの軌道はわかっていました。試合で形となって良かったと思います。いつか公式戦で絶対に取りたいという思いがありました。」 

いつもならばコイントスの結果、前半に風上を取ります。しかし、この日は、あえて後半に風上となることを選びました。81分の逆転ゴールは、平野選手が風に乗せたボールが直接ゴールマウスに飛び込みました。 

笑顔が眩しかった平野優花選手と大賀理紗子選手 写真提供:WEリーグ

相模原ギオンスタジアムは今シーズンでいちばんの盛り上がりに 

同点ゴール、逆転ゴール、いずれも、相模原ギオンスタジアムは、これまで体験したことがなかったような大歓声に包まれました。佐久間未稀選手によるちふれASエルフェン埼玉の先制点も、メインスタンドの面積の2/5を占めるちふれASエルフェン埼玉サポーターがアウェイとは思えないほどの大歓声を上げました。このメインスタンドの音は屋根に大きく反響する。 

勝つか負けるかわからない、スリリングなゲームを味わったファン・サポーターは溢れんばかりの笑顔でした。スタンドが無人となった後、撤収作業をするスタッフも、皆、笑顔でした。 

喜びを爆発させるノジマステラ神奈川相模原の選手たち 写真提供:WEリーグ

この勝利をもってもノジマステラ神奈川相模原の順位は変わりません。それでも、得られたものの大きさを存分に感じられるホーム最終戦でした。 

WEリーグ 二つの「呪縛」から解放されホームスタジアム初勝利  苦闘ノジマステラ神奈川相模原の歩み 

(2024年5月19日 石井和裕) 

 

 

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