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ヴェルディから刺激 日テレ・東京ヴェルディベレーザ執念の逆転劇 最終節で2位浮上を狙う #女子サカマガ WEリーグ ピックアップ(無料記事) 

勝ち切る日テレ・東京ヴェルディベレーザが、2位INAC神戸レオネッサに勝ち点1差まで追い上げる 

気温は34.1度。終盤、疲れの見えるジェフユナイテッド市原・千葉レディースは、やや遅れ気味のフィジカルコンタクトを繰り返しました。主審の荒川里実さんは、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースの小林ひなた選手にイエローカード。一度、選手に落ち着きを取り戻してもらうためか、インターバルを取りました。再開されたフリーキックからの流れで88分に藤野あおば選手が猛然とドリブル。ペナルティエリアに侵入すると倒されて笛。しばらく藤野選手は動くことができませんでした。バツのサインが出るとスタンドからは大きな悲鳴が上がります。 

決勝点を決めた木下桃香選手 写真提供:WEリーグ TOP写真も

91分に木下桃香選手がPKを慎重に決め、激しい一戦に決着がつきました。松田岳夫監督は「ゴールが遠い今シーズンの苦しんだゲームを象徴するような展開になった」と監督会見の冒頭で話しました。しかし、質疑応答では「最後まで諦めず勝ち切るメンタル的な部分」「最後の泥臭さ」が身についてきたとも話しました。 

2024年5月18日に行われた2023−24 WEリーグ 第21節は日テレ・東京ヴェルディベレーザがジェフユナイテッド市原・千葉レディースに2−1で逆転勝利しました。

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男女ともに試合終了間際にドラマを起こす緑の勇者  

同じクラブの「東京ヴェルディがJ1 を戦い負けなしのゲームを続けている」影響もあると言います。試合終了の瞬間まで戦い続ける東京ヴェルディの戦いぶりは、ファン・サポーターを魅了するだけでなく、日テレ・東京ヴェルディベレーザの選手たちの力にもなっています。松田監督はミーティングで東京ヴェルディのことを話します。「選手たちも試合を見ながら感じるものは結構あると思う」とも言います。 

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3位以上を確定し、最終節に2位浮上を狙う 

早々に2023−24 WEリーグの優勝争いから脱落し、一時は4位にまで順位を落とした日テレ・東京ヴェルディベレーザが、リーグ終盤で、再び上昇気流に乗りました。この日の勝利で3位以上を確定しビッグ3の面目を保ちました。そして、2位のINAC神戸レオネッサに勝ち点差1まで迫りました。 

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宿敵・三菱重工浦和レッズレディースに挑む 

最終節は女王・三菱重工浦和レッズレディースとの対戦です。土方麻椰選手は「個人的には楽しみ」と話します。 

「能力の高い選手、なでしこジャパン(日本女子代表)の選手も多いです。世界で戦っている選手と一緒にやれるのはとても良い経験。そこで何ができるか挑戦したいです。楽しみながらも勝ちにこだわっていきたいです。」 

力強いプレーを見せた土方麻椰選手 写真提供:WEリーグ

後半開始早々に同点ゴールを決めた山本柚月選手は雪辱を誓いますが、やはり同じように「楽しみ」という単語を使用しました。リーグ戦の対戦成績は、WEリーグがスタートして以来2敗3分です。 

「レッズには、ここ数年、勝てていないです。順位どうこうというより、試合の場を全力で楽しみたいと思います。」 

中央で難しいバウンドのクロスを押し込んだ山本柚月選手 写真提供:WEリーグ

木下選手は、このカードがWEリーグをリードする対戦であるべきだと考えます。 

「個人的には順位に関係なく、ただレッズに勝ちたいという気持ちだけです。レッズとベレーザは本当にずっとそういう関係だと思うのです。(三菱重工浦和レッズレディースは)アジアのタイトルを獲り、リーグタイトルを獲っていますが、そういうことも関係なく、レッズ相手に勝ちたいという気持ちでいます。」 

日テレ・東京ヴェルディベレーザは名門の意地を賭けた最終節に向かいます。勝利すれば、INAC神戸レオネッサの結果次第では2位に浮上します。 

(2024年5月18日 石井和裕) 

 

 

 

 

 

 

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