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WE Love 女子サッカーマガジン

女子サッカーの面白い試合を増やしたい WEリーグ二桁得点を目指す榊原琴乃選手(ノジマステラ神奈川相模原) 第19回アジア競技大会(2022/杭州)日本女子代表からなでしこジャパンへ 飛躍に必要なプラスとマイナスは自分で見つける

一年前の2022年11月24日、AC長野パルセイロ・レディースへ加入が決まった榊原琴乃選手(当時・常葉大橘3年生)は記者会見で胸を張って答えました。

「三笘選手のように、相手の脅威となるような選手になりたい」

そして、高校卒業間近の2023年3月5日に開催された第9節・大宮アルディージャVENTUS戦で、AC長野パルセイロ・レディースの一員としてWEリーグ・デビュー。3月18日(第11節)のちふれASエルフェン埼玉戦では、早くも初得点を記録しました。その後も変幻自在のドリブルを武器に活躍し、高卒ルーキー・イヤーの半年で11試合に出場。あっという間にAC長野パルセイロ・レディースの看板選手になりファン・サポーターに存在をアピールしてきました。

最終節の勝ち越し弾は惜別のゴールだったのかもしれません。その2週間後、6月24日に榊原選手の移籍が発表されました。高校卒業から約3ヶ月後という驚きのタイミングです。

新天地となったのは神奈川県相模原市。2シーズン連続で不本意な成績に終わったノジマステラ神奈川相模原にとっては、課題だった得点力不足を克服するための即戦力獲得。大きな期待を寄せています。 榊原選手は第19回アジア競技大会(2022/杭州)の日本女子代表メンバーにも選出されアジアの舞台を経験しました。日の丸を背負いグループステージで3得点。見事、優勝に貢献しています。

榊原琴乃選手 今回の取材はノジマフットボールパークで実施

話ぶりからも「違い」を感じさせるノジマステラ神奈川相模原の一番星候補 

榊原選手はファン・サポーターの記憶に残る選手です。榊原選手から連想するのはドリブルと向上心。そして、何よりサッカーが大好きだということ。長時間のバス移動を「なでしこジャパン(日本女子代表)に入るために、今、何が足りないか?」のアツい論議に費やしたこともあるといいます。AC長野パルセイロ・レディースからノジマステラ神奈川相模原への移籍理由を尋ねると、目を輝かせながら、こう答えました。

「環境かな。自主練をしたいときにいつでもできることが一番大きいです。」

榊原選手は勝つために、そしてファン・サポーターに楽しんでもらうために面白い試合を増やしたいと話します。今回、初めて取材して驚きました。高校を卒業するタイミングですでに女子プロサッカーリーグが誕生していた新世代の心のうちは、闘志を秘めるだけではなく、プロフェッショナルの精神が当たり前のように備わっていたのです。

「プロとしてプレーしている以上、全てを上手くできなければなりません。でも、ドリブルが一番頭抜けた選手になりたいです。」

自分の競合優位性を知り、ファン・サポーターが「面白い!」と思ってくれるプレーをしたい19歳。今回のWE Love 女子サッカーマガジンは、その魅力をお伝えします。

榊原琴乃選手

満員のスタジアムでプレーする貴重な体験をできた第19回アジア競技大会

まずは、優勝した第19回アジア競技大会(2022/杭州)についてお聞きしました。この経験は、榊原選手の今後に、どのような影響を与えるのでしょうか。

榊原6試合のうちの2試合しか出場できなかった部分だけを言えば悔しいです。でも優勝できました。その場にいることができたことは、すごく良い経験になりました。中国女子代表の出場する試合以外もお客さんの盛り上がりがすごく「国を挙げての大会」を感じました。試合前はピッチ上に出て、皆で大きな声を出し合っていたはずなのに、試合が始まると声が聞こえない。監督の指示も聞こえないくらいの雰囲気でプレーしました。

大変な状況を経験したので、もし、この先、WEリーグで何万人もの観客が入る試合になっても大丈夫そうですね。

榊原もう、あの雰囲気を経験しているので、満員のスタジアムで試合をすることになっても「これくらいだろうな」みたいな想像はできますね。

アンダー年代の日本女子代表では欧州遠征等を経験されています。第19回アジア競技大会(2022/杭州)では全く違う経験をできましたか?

榊原欧州遠征では、スタンドに日本を応援してくれるファンもいました。しかし、今回はスタンドに日本を応援してくれるファン・サポーターをほとんど見かけず、スタンド全体からブーイングをされる試合も経験しました。プレーでは、球際がすごく強いと思いましたね。

千葉玲海菜選手(千葉L)中嶋淑乃選手(S広島R)から吸収できたことが大きい

榊原基本的に年上の方と話すことは得意です。「いろいろな人から何かを吸収しよう」という気持ちで日々をおくっていました。トレーニング中だけではなくホテルでも積極的に話しかけました。中でも(千葉)玲海菜さんからはFIFA女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド2023で感じたこと、経験したことを聞きました。試合に出場できないときの思いや行動について知ることができました。

自分は(中嶋)淑乃さんと同じポジションでした。レギュラー争いは激しく出場できない試合が続いても前向きにやろうと思えたのは、これも「良い意味で『経験』だと思えた」から。そして、アジアの舞台で少しでも良いからプレーしたいという気持ちがあった。だから3週間、気持ちをずっと維持できました。

帰国後に(千葉)玲海菜さんと(中嶋)淑乃さんがなでしこジャパン(日本女子代表)に選出されました。その2人を中国で間近に見て、そして話して吸収できたことが、自分にとっては、やはり大きいかな。しかも、19歳という早い段階でアジアのタイトルを懸けた戦いをできた経験を、今後のサッカー人生に生かしていきたいです。

ドリブルを仕掛ける榊原琴乃選手 写真提供:WEリーグ TOP画像も

第19回アジア競技大会(2022/杭州)の日本女子代表は、なでしこジャパン(日本女子代表)という名で語られる代表チームではありませんでした、しかし、年齢に制限のない日本女子代表チームでタイトルを争う試合に19歳で出場することができました。時間軸で見ると、ご自分で考えていた選手人生のプランに対して代表デビューのタイミングは早かったですか?遅かったですか?

榊原ちょっと早いかな。

ちょっと早いというのは?

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