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なでしこリーグ1部優勝争いは「ちょっとうまく言葉が見つからない」大差の試合結果に ニッパツ横浜FCシーガルズが敗れオルカ鴨川FCは次節にも優勝決定へ(無料記事)

逆転優勝を狙う2位のニッパツ横浜FCシーガルズが日体大SMG横浜を迎えた「なでしこ横浜ダービー」。メインスタンドの観客席が600弱しかない神奈川県立保土ケ谷公園サッカー場に707人のファン・サポーターが来場し熱気あふれる一戦となりました。結果は2−6で日体大SMG横浜が勝利。2位・ニッパツ横浜FCシーガルズと首位・オルカ鴨川FCとの勝ち点差が4に開きました。2023プレナスなでしこリーグ1部は大詰めを迎えています。

メインスタンドに入りきらなかったファン・サポーターはゴール裏の芝生席へ

シーズン序盤は快進撃を続けたニッパツ横浜FCシーガルズでしたが試合を重ねるごとに苦戦が増えてきました。対戦相手は研究し対策を練ってきます。この試合では日体大SMG横浜が立ち上がりから左サイド(日体大SMG横浜の右サイド)で攻勢を仕掛けました。知久奈菜穂選手と李誠雅選手の2人を左サイドバックの奈良美沙季選手に当てて2対1の数的優位を作る作戦を準備してきました。

18分に、その左サイドを崩した日体大SMG横浜が先制。その後も常に先手を打ち続けます。追いかけるニッパツ横浜FCシーガルズの選手たちの「どうしても勝ちたい」気持ちが随所に現れる試合展開となりました。76分に河野朱里選手の得点で2−3と1点差に迫りますが、日体大SMG横浜は直後の77分に突き放し、その後は85分、90+2分に得点を重ねていきました。

くっきりと明暗の分かれた「なでしこ横浜ダービー」

試合後に報道陣の前に現れた石田美穂子監督は、しっかりとした口調で試合を振り返りました。

「選手は頑張ってくれています。本当に申し訳ない思いで……今は、ちょっとうまく言葉が見つからないのが正直な感想です。私に責任があります。選手に向けて(サポーターがかけてくれた)温かい言葉が、また選手を強くしてくれると思っています。」

前節は首位攻防の直接対決で0−3から追いついた3−3の引き分け。今節も諦めることなく攻め続けましたが、結果は4点差の大敗となりました。

「前がかりになってしまったところをサイドから上手く崩されてしまいました。日体大SMG横浜のアイディアというか、選手同士の意思疎通がすごくできている素晴らしい攻撃だったのでウチが対応できませんでした。」

石田美穂子監督

同じく優勝を争う朝日インテック・ラブリッジ名古屋、伊賀FCくノ一三重が、それぞれ引き分けたため、ニッパツ横浜FCシーガルズの順位は2位のまま。オルカ鴨川FCの首位は変わりません。しかし、勝ち点差は4に開き残りは2節。オルカ鴨川FCは次節の静岡SSUボニータ戦に勝利すると初優勝が決定します。

(2023年9月24日 石井和裕)

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