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オルカ鴨川FCの圧力に屈し首位・ニッパツ横浜FCシーガルズが初黒星 28日(日)で順位は入れ替わるか?

Photo by Ke Twitter→@ke780kx5 instagram→@ke_photo410

本命なきスタートを切った2023プレナスなでしこリーグ1部はデッドヒートの様相になってきました。今週末に開催される上位2試合に注目が集まります。いずれも2023年5月28日(日)13時キックオフです。首位のニッパツ横浜FCシーガルズは日体大SMG横浜と対戦。2位のオルカ鴨川FCは愛媛FCレディース戦と対戦します。

1位、2位対決を制したオルカ鴨川FC

前節はオルカ鴨川FCが直接対決に勝利

2023年5月21日の第10節では首位・ニッパツ横浜FCシーガルズと2位・オルカ鴨川FCが直接対決。激しい攻防が途切れることなくスタンドを沸かせた大一番をオルカ鴨川FCが制し、勝ち点1差に迫りました。この注目の一戦を見ようと、ニッパツ三ツ沢球技場のスタンドにはWEリーグをはじめとする女子サッカー関係者が多数訪れました。

日本の女子サッカーの強度の高さはここまできた。その白熱の展開は、2023プレナスなでしこリーグ1部のレベルを強くアピールしました。野田朱美監督が率いるオルカ鴨川FCは予想以上の圧力でニッパツ横浜FCシーガルズ陣内に攻め入り、フェアで激しいフィジカルコンアクトを仕掛け続けました。ニッパツ横浜FCシーガルズも、それに応戦しますが、なかなかペースを握れずミスが生まれます。

16分に最終ラインのパス交換に猛然とダッシュしてボールを奪った鈴木陽選手が強烈なシュートを叩き込みオルカ鴨川FCが先制。東京湾を横断して鴨川から駆けつけたサポーターの大きな歓声が上りました。

パワフルなプレーが光る鈴木陽選手

スタンドを沸かせ続けた激しい攻防の好ゲーム

サッカーはメンタルがプレーに大きな影響を及ぼします。ニッパツ横浜FCシーガルズには、この失点が1点以上に強く響いたかもしれません。

「失点で、いつもよりも思い切りの良さが少なくなってしまいました」と振り返るニッパツ横浜FCシーガルズの石田美穂子監督。慎重なパス回しが増え自分たちのリズムでゲームを奏でることができません。それでも、押され気味だったニッパツ横浜FCシーガルズは33分に室井胡心選手がペナルティエリア内の競り合いで上手く身体を入れファールを誘発。獲得したP Kを片山由菜選手が思い切りよく蹴り込み同点に追いつきます。

2度の顔面直撃のアクシデントに見舞われた室井胡心選手

球際の激しい攻防が見せ場を創り、歓声、拍手、手拍子の鳴り止むことがない好ゲーム。62分には、再びオルカ鴨川FCの鈴木陽選手が見事にシュートをコントロールして決勝点をゴールマウスに流し込みました。野田監督は選手の動きが落ちる前に先手先手の選手交代。世界最高峰・アメリカ女子プロサッカーリーグNWSLのヒューストン・ダッシュから加入したハンナ・ディアス選手ら合計5人を続々と投入し1−2で逃げ切り。是が非でも欲しかった勝ち点3を手にしました。

ハーフタイムの交代で登場したハンナ・ディアス選手

脅威となったオルカ鴨川FCのプレッシング 

ニッパツ横浜FCシーガルズの背番号10を背負う小須田璃菜選手は悔しい表情を浮かべ、試合後の取材に応えました。

「ボールを前に放り込んでくること、前線にいる選手が脅威になることは分かっていたのですが相手のペースでゲームを進めさせてしまいました。前半は、特にセカンドボールを拾えなかったので、ゲームを難しくしてしまったと思います。」

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