WE Love 女子サッカーマガジン

WEリーグ再開まで1ヶ月 笑顔輝くウィンターブレイク中の公開練習 ジェフユナイテッド市原・千葉レディースは新監督就任で再構築中

2022−23 YogiboWEリーグの再開まで、あと1ヶ月となりました。2月に入り穏やかな天候に恵まれ、WEリーグの各チームはトレーニングをファン・サポーターに公開しています。

今回は大宮アルディージャVENTUSとジェフユナイテッド市原・千葉レディースの公開練習をレポートします。

真剣な表情と笑顔が同居する公開練習

大宮アルディージャVENTUSは2023年2月4日(土)、5日(日)、11日(土)を練習公開日にしています。筆者は4日(土)に西大宮のアルディージャ練習場を訪問しました。2面のピッチではトップチームとVENTUSがトレーニング。約100名がVENTUSのトレーニングを見学。選手たちに熱い視線を送りました。そして、久しぶりの練習見学でサポーター同士が再会し「こんにちは」と嬉しそうに挨拶するシーンが多くありました。スタジアムの仲間と会える日を待ち焦がれていたのでしょう。

ベビーカーを押す女性の見学者が目立った西大宮のアルディージャ練習場。

一対一、ルーズボールを奪い合い、ミニゲーム等が行われました。全体練習の後には大野忍コーチを囲んで、さらに一対一の練習を行う選手もおり、真剣な雰囲気の中にも笑顔あり、熱気にあふれていました。

会心のプレーに思わず大きくアピールする鮫島彩選手。

大野忍コーチの実技指導を交えたトレーニングが続く。

トレーニング後には、待ち受けるファン・サポーターのリクエストに応え、選手が丁寧にサインや記念撮影。和やかな雰囲気に包まれました。こうしたファン・サポーターとの交流が、選手のモチベーションにつながるかもしれません。

大宮アルディージャVENTUSの選手とトップチームの選手がサインする。

すでに激しく紅白戦も ジェフユナイテッド市原・千葉レディースの公開練習

ジェフユナイテッド市原・千葉レディースは2023年2月5日(日)のトレーニングをファン・サポーターに公開しました。100人を超えるファン・サポーターがユナイテッドパークを訪れました。トレーニングはボールを使ったものが多く、紅白戦も実施。本番さながらのスライディングタックルや激しいコンタクトもあり「走る!闘う!」ジェフユナイテッド市原・千葉レディースらしさを見ることができました。トレーニングが中断すると、少人数での話し合いの輪がいくつも生まれます。

互いに主張し合ってやり方が決まっていく紅白戦。

紅白戦では、大滝麻未選手、鴨川実歩選手、田中真理子選手、蓮輪真琴選手ら、出場時間が長い選手に混じって、十川ゆき選手も白いビブスを着用し積極的なプレーを披露しました。攻撃に変化を加える存在になるかもしれません。

フクダ電子アリーナの近くに天然芝のトレーニング施設がある。

ジェフユナイテッド市原・千葉レディースは、ここまで1勝の9位と低迷しています。WEリーグでは全チームを通じて史上初めてシーズン途中で監督交代を行いました。しかし、ファン・サポーターの表情からは不安は感じられず、久ぶりに目の前に現れた選手たちを熱心に見つめていました。

スタンドに集まる約100名のファン・サポーター。

練習終了後には選手がサインや写真撮影に応じ、会話に花が咲きました。終始明るい表情の選手たちと触れ合い、ファン・サポーターは満足したことでしょう。

練習後はサイン会に。

大滝選手は3月のWEリーグ再開までの時間を大切にしたいと考えています。

「2月なのに、こんなに暖かく、たくさんの方に来てもらえて嬉しいです。練習の内容は大きく変わっています。フレッシュで、皆、楽しんでいます。ボールを使うトレーニングが多く、頭を使います。練習で100%やるように監督から言われています。これからコンディションが上がってくると思います。」

大滝麻未選手

紅白戦でのボールタッチが多い、田中選手はコンディションを上げている過程です。特に明るい表情で話してくれました。

「久しぶりの公開練習は気分が上がりました。良い緊張感の中でトレーニングできてありがたいです。たくさんのファン・サポーターに来ていただいて嬉しかったです。ホームの声援の中で勝利したいです。前半戦は、なかなか勝てず『走る!闘う!』を表現しきれませんでした。後半戦は全員が気持ちを込めて戦っていきたいです。個人的には、今シーズンは、まだ得点やアシストがないので見せていきたいです。」

田中真理子選手

市瀬千里選手は、紅白戦で大きな声を響かせました。ウィンターブレイク前はリーグ最多の12失点。ジェフユナイテッド市原・千葉レディースの守備再建に、並々ならぬ意気込みがあることを感じます。

「ファン・サポーターがたくさん足を運んでくださいました。見に来た方が後悔しない練習を見せたいと思っていました。何よりも、監督が代わってもファン・サポーターが安心できる、期待できる練習を見せたかったです。フクアリ(フクダ電子アリーナ)で勝てるように頑張りたいです。勝って、あの雰囲気をまた味わいたいです。」

市瀬千里選手

鴨川選手は公開練習で決意を新たにしました。

「気候が暖かく、ファン・サポーターも温かく、とてもありがたく思いました。嬉しかったです。もっと頑張らなければと思います。」

強度の高い練習を繰り返すことで結果につなげたいと考えています。

「監督が代わり、自分の長所をアピールする時期です。得意なプレーを練習で出していきたいです。守備の強度は練習から厳しくやっています。練習の厳しさが試合で出るように、良い強度でできていて充実した練習です。これを試合につなげたいです。」

鴨川実歩選手

史上初の監督交代でサッカーを変えるか変えないのか

新たに指揮を取ることになった三上尚子監督に、チームの状況をお話しいただきました。

「選手たちは何を自分たちで変えていかなければいけないのかをわかって取り組んでくれているので、すごく良い雰囲気でやれています。あまり型にはめずに良いところを引き出し、選手がチャレンジできるような雰囲気作りを意識しています。」

(残り 1540文字/全文: 4811文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ