発表! 2022年 日本の女子サッカー ニューストップ10(無料記事)
読者の皆さんにとって2022年はどのような一年でしたか。今年も #女子サカマガ の記事から一年巻を振り返ります。2022年に話題となった女子サッカーのニュースを思い起こしてみてください。嬉しいニュースや共有すべき成功例の紹介記事が多いはずの #女子サカマガ ですが、こうして並べてみると、女子サッカーへの不安を感じるニュースが上位に多く目立ちます。少しばかり停滞感の強い一年だったのかもしれません。
それでは、アクセス数の多い記事のトップ10をご紹介しましょう。
10位 ノジマステラ神奈川相模原が始動 菅野将晃監督が明かす「山梨県女子サッカーリーグ、関東女子サッカーリーグ2部から学んだこと」
ノジマステラ神奈川相模原が始動 菅野将晃監督が明かす「山梨県女子サッカーリーグ、関東女子サッカーリーグ2部から学んだこと」
6月のチーム指導を取材した記事です。眩しい日差しの下で黙々と走る選手たち。少し猫背の懐かしい姿勢で見守る菅野将晃監督が帰ってきました。チームの変化への期待に胸を膨らませるサポーターが見守る横で取材をさせていただきました。暑い日でした。多くのファン・サポーターが期待した変化の答えは、まだピッチ上で明確になっていませんね。来年に期待します。
9位 WEリーグ後半戦の注目選手はこの18人×2 決定!2021−22 WEリーグ オールスターを選ぼう by #女子サカマガ 投票結果発表 得票率トップは北川ひかる選手
WEリーグ後半戦の注目選手はこの18人×2 決定!2021−22 WEリーグ オールスターを選ぼう by #女子サカマガ 投票結果発表 得票率トップは北川ひかる選手
WEリーグにはオールスター戦がありません。「独自にオールスター投票をしてみてはどうか?」という #女子サカマガ 編集会でのご意見から生まれた企画です。得票率50%を超える選手の内訳を見ると、ゴールキーパー1名、ディフェンダー3名、ミッドフィルダー2名となっています。つまり、WEリーグには、誰もが認める圧倒的な力を持つストライカーやウインガーが存在しないという現実を示しています。スターを見つけることに加えて、投票結果からWEリーグの今を把握することができました。来年も実施したいですね。
8位 「スター選手不在」を誰が解消するか?WEリーグの認知率26.4%見える課題と各クラブの成果
WEリーグが発表した「女子プロリーグに関する調査」をレポートする記事です。26.4%というのは2015年に最後のシーズンとなったbjリーグ(Bリーグに移行する前のプロバスケットボールリーグ)の認知率28%と、ほぼ同じです。調査結果を細かく見ていくと、WEリーグの強みと弱みを理解することができます。調査で導き出された女子サッカーのイメージは「明るい」「ひたむき」「結束・団結している」でした。
7位 キッチンカー新時代 なでしこリーグ2部でも完売メニュー続出!日産スタジアムにファン・サポーターを集めた大和シルフィードのスタグル
キッチンカー新時代 なでしこリーグ2部でも完売メニュー続出!日産スタジアムにファン・サポーターを集めた大和シルフィードのスタグル
なでしこリーグ2部の話題がランクインしたのも #女子サカマガ ならでは。2022プレナスなでしこリーグ2部 第10節 大和シルフィードとヴィアティン三重レディースの試合に選りすぐりのキッチンカー5台が集結。長蛇の列ができました。日本でもトップレベルの人気・実力のキッチンカー800台をネットワークし、横浜F・マリノスのホームゲームも手がけているCDAの須谷真央さんにお話をお聞きしました。どのような方法を選択すればスタグルは成功するのか、その基本的な考え方を教えていただきました。横浜F・マリノスのホームゲームには50台以上のキッチンカーが集結しています。
6位 AFC女子アジアカップなでしこジャパンは高倉ジャパンと何が違うか 池田ジャパンを知る7つのポイント
2021年10月に就任した池田太新監督による新生なでしこジャパンが、何を狙い、どのようなコンセプトでサッカーをしていくのかを取材しました。FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023の前に、もう一度、振り返っておきたい記事です。FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023の出場権を獲得したのと同時に、チームコンセプトの「奪う」が明確になった大会でしたね。
5位 解散 アンジュヴィオレ広島が女子サッカーに残した功績と課題を関係者証言から考える 功績篇
残念ながら、皇后杯 JFA全日本女子サッカー選手権大会で敗退し歴史に終止符を打ったアンジュヴィオレ広島を振り返りました。広島県の女子サッカーのトップランナーとして10年間(法人立ち上げから11年)を走り抜けてきたアンジュヴィオレ広島は広島県の女子サッカー史に確かな足跡を残しました。「功績編」「課題編」の2つを掲載しましたが「功績編」のアクセスが圧倒的に多かったです。
4位 WEリーグ「理念先行」は何が問題なのか? その構造をJリーグと比較すればストーリーの空白を埋められる 連載:WEリーグはなぜブームにならなかったのか?
WEリーグ「理念先行」は何が問題なのか? その構造をJリーグと比較すればストーリーの空白を埋められる 連載:WEリーグはなぜブームにならなかったのか?
掲載から半年以上を経てもアクセスを集めている記事です。WEリーグの観客動員や試合に関するメディア露出が低迷すると「『理念先行』が良くない」という声は日増しに強くなりました。Jリーグ立ち上げのときはどうだったのでしょうか?実はJリーグもゴリゴリの「理念先行」だったことを多くの人は忘れています。この記事では、JリーグとWEリーグの何が共通で、何が違っていたのかを整理してみました。
3位 伊賀FCくノ一三重大量移籍 伊賀市の事情から見えること「大会を想定した施設の整備」は基本方針の3番目 望まれる新たな座組み【石井和裕の #女子サカマガ PKど真ん中】
伊賀FCくノ一三重大量移籍 伊賀市の事情から見えること「大会を想定した施設の整備」は基本方針の3番目 望まれる新たな座組み【石井和裕の #女子サカマガ PKど真ん中】
WEリーグに参入しなかった伊賀FCくノ一三重から主力選手が移籍しました。2021プレナスなでしこリーグ1部を独走で優勝し、WEリーグに最も近い実力を有しているといわれてきた伊賀FCくノ一三重に何が起きたのか、三重県内にWEリーグ参入条件を満たすスタジアムが誕生する可能性はあるのかを探りました。筆者は過去に、伊賀市長を訪問し、スタジアムについてお話をお聞きした経験があり、この記事の執筆に役立ちました。
2位 皇后杯準決勝進出 メニーナはなぜ強い?元なでしこジャパンOGが語る 「トラップやパスのひとつひとつに毎日ワクワクして練習していました」
皇后杯準決勝進出 メニーナはなぜ強い?元なでしこジャパンOGが語る 「トラップやパスのひとつひとつに毎日ワクワクして練習していました」
前回大会でWEリーグのチームを撃破して勝ち進んだ日テレ・東京ヴェルディメニーナについて何名かのO Gへの取材も含め、証言を集めました。アンダー年代のチームではありますが、日テレ・東京ヴェルディメニーナをJリーグに例えるとJ3かHonda FCのような感じでイメージしていただくとちょうど良いでしょう。そんな日テレ・東京ヴェルディメニーナが、今大会は地区予選を突破できなかったのですから、サッカーは先が読めないスポーツですね。
1位 WEリーグはなぜブームにならなかったのか? 「WEリーグ開幕の期待」は開幕直後から膨らまなくなっていた アンケート調査から1年目のWEリーグを振り返る
WEリーグはなぜブームにならなかったのか? 「WEリーグ開幕の期待」は開幕直後から膨らまなくなっていた アンケート調査から1年目のWEリーグを振り返る(無料記事)
1年目のWEリーグが閉幕したタイミングで、WE Love 女子サッカーマガジンは全6回の総括記事を掲載しました。それに先立つ入り口として掲載した記事が最もアクセスを集めました。WEリーグのキャッチフレーズ「みんなが主人公になるためにプレーする」は、その制定のプロセスまでもが素晴らしいものです。しかし、アンケート調査の結果、残念ながら、そのメッセージが社会に浸透していないことが判りました。このような記事を掲載するよりも、WEリーグの良いところ、注目してほしいところを記事にした方が、はるかに気持ちが良いのですが、この事実を乗り越えればWEリーグは前に進めると考え、掲載することにしました。
WEリーグとなでしこジャパン(日本女子代表)の幸せな記事を増やしたい
いかがでしたか。お気に入りの記事はトップ10に入っていたでしょうか。アクセスの多い順に1位から10位までをまとめると、このような傾向が見えてきました。
- 一問一答で、できる限りインタビューをリアルに再現した選手インタビュー記事が一つも入っていない。
- 5つがネガティブなテーマの話題。ただし、アンジュヴィオレ広島の解散については「課題」を特集した記事よりも「功績」を特集した記事の反響が大きかったことにホッとしています。
- WEリーグの話題が5つにとどまった。
皆さま、1年間をWE Love 女子サッカーマガジンにお付き合いいただきありがとうございました。2023年は、日本の女子サッカーにとって、どのような年になるでしょうか。日本中から注目が集まるFIFA女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド2023も開催されます。WE Love 女子サッカーマガジンは、年明けから、女子サッカーの幸せなニュースをお届けしていきます。それでは、皆さま、良い年をお迎えください。
(2022年12月25日 石井和裕)