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XF CUP 日本クラブユース女子サッカー大会の「XF」とは何か?指導者・関係者同士の絆  とアツい思いがクラブユースを育てる 

TOP写真提供:XF 

XF CUP 日本クラブユース女子サッカー大会は日本クラブユースサッカー連盟に加盟登録したチームが競い合う女子サッカー・ユースチームの日本一を決める大会です。毎年夏に開催され、グループステージとノックアウトステージを戦います。2022年の第4回大会はセレッソ大阪堺ガールズがJFAアカデミー福島を下し優勝しました。 

優勝、準優勝の2チームは、クラブユースの代表となり全国高等学校体育連盟の所属チームと対戦するJFA 18女子サッカーファイナルズ 2022 への出場権が与えられます。JFA 18女子サッカーファイナルズは、広く女子サッカーの普及振興に寄与することを目的として、今年、新設された大会です。2022年9月17日〜19日にサンガスタジアム by KYOCERAで行われます。 

「XF」は「エグゼフ」と読む 

XF CUPの「XF」とは何か?あまりにさりげない大会名なので、興味をお持ちにならなかった方も多いかもしれません。「XF」は「エグゼフ」と読みます。XFは2018年にスタートしたスポーツブランドです。メインのサービスはチームオーダー。ユニフォーム生地を選び、オリジナルのデザインでユニフォームを作成することができます。特徴は、一般的なデザインの型(パターン)に加えてチームのご要望に応じて作成できる女子選手用のデザインの型(パターン)を持っていることです。 

写真提供:XF

今回はXFを提供する株式会社アイズ・カンパニー 代表取締役社長の早川利澄さんに、どのように女子サッカーを応援しているのか、なぜXF CUP 日本クラブユース女子サッカー大会の冠スポンサーになったのか、どのようにXF CUP 日本クラブユース女子サッカー大会を育ててきたのか等をお聞きしました。 

ブランドのスタート時から女子サッカーの大会をサポート 

早川–「コロナ禍の中でも大会を成功させよう」と XF CUP 日本クラブユース女子サッカー大会のスポンサーを続けております。 

子どもたちがスポーツをする機会を増やす応援をしたいと考えています。特に女子サッカーは日本を飛び出して世界一になった競技なのにもかかわらず、現場を知れば知るほど課題があることが解ります。例えば、中学生世代の女子チームの不足。 

ちょうど2018年に、関係者のクラブユースへの思いを耳にしました。私どもの会社は埼玉県熊谷市にあります。選抜高校女子サッカー大会・めぬまカップの開催地です。主催者様の格別な計らいにより、ブランドの初年度から協賛ブランドとして関わらせていただきました。 

その後に、日本サッカー協会から日本クラブユース女子サッカー大会の構想をお聞きしました。最初は右も左も分からないところから始めましたが、めぬまカップに関わる先生方や女子サッカーに対してアツい思いを持った方々からの話を受け、次第に女子サッカーに対する思いが強くなり、第1回から日本クラブユース女子サッカー大会のスポンサーをやらせていただいています。 

女子サッカーの世界は男子と比べて環境整備が十分ではないところがあります。それだけに、女子サッカーの指導者・関係者同士の絆が重要で、そこに私どもも加えていただきました。私どもが、女子サッカーのお役に立てるプラットフォームのような存在になれたら良いと思っています。それが、スポーツブランドの役割だと思っています。 

写真提供:XF

商品をご提供されるような協賛活動だけではなく、女子サッカーの現場に入っていく活動も多くありそうですね。 

早川– 2019年から「食育」「足育」「休育」という活動をさせていただいています。女子サッカーは男子と比べると膝の前十字靱帯損傷の発生頻度が高いことでも知られています。「足育」では、膝の前十字靱帯損傷の原因を研究されているインソールメーカーさんとタイアップしセミナーを行なっています。足指のトレーニング等で足、膝に良い影響を与えることができます。そうした情報をお伝えし関心を持っていただき、幼少期から身体のメンテナンスを行う習慣をつけていただきたいと思っています。 

「休育」では休息の取り方で疲れの残り方が変わることをお伝えしています。練習のしすぎに加え休息が十分にできていないことがいかに良くないことなのか、これまでの常識を変えていってほしいです。コロナ禍で練習をできなくなった間、結果的に休息を取ることになった身体が大きくなった選手の話を聞いたことがあります。そうした気づきに専門家からのアドバイスが加わって行動が変わっていくと思います。 

選手や保護者に良い情報を提供することもブランドの役割だと考えて活動しています。 

「足育」はなでしこリーグ1部のASハリマアルビオンでも展開されています。ASハリマアルビオンには千葉園子選手のような怪我を乗り越えて代表入りした選手もいらっしゃいますから、皆さん関心が高かったのではないですか? 

早川– そうですね。やはり関心事でした。参加されたご自身のことでもありますし、周りの大切な方のための情報にもなります。ご自身の知識の確認の場になっていたと思います。 

ASハリマアルビオンでの「足育」 写真提供:XF

こうした活動は、ブランドにとっては投資にあたり出費負担が増えることにつながります。しかし、こうした活動があるからこそ、女子サッカーを支える皆さんとの関係が創られ、女子サッカー全体の普及・底上げに役立っていくと思いますが、いかがですか? 

早川– 皆さんのお役に立つことをすることから購買につながる、循環型のビジネスをできればと思います。まさに、その準備が整ってきました。 

猛暑、落雷、コロナ禍……XF CUP日本クラブユース女子サッカー大会を振り返る 

早川– 改めて、役員の皆様がいらっしゃるから成り立っている大会だと思いました。高温、雷雨の環境の中で安全を担保していく努力が必要でした。さらに、コロナ禍ですので、地元の理解があって開催することができました。

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