「ザ・J1vsザ・J2」の階級闘争。茨城サッカーフェスティバル(えのきどいちろう)
『タグマ!サッカーパック』の読者限定オリジナルコンテンツ。『アルビレックス散歩道』(新潟オフィシャルサイト)や『新潟レッツゴー!』(新潟日報)などを連載するえのきどいちろう(コラムニスト)と、東京ヴェルディの「いま」を伝えるWEBマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を運営する海江田哲朗(フリーライター)によるボールの蹴り合い、隔週コラムだ。
現在、Jリーグは北は北海道から南は沖縄まで58クラブに拡大し、広く見渡せば面白そうなことはあちこちに転がっている。サッカーに生きる人たちのエモーション、ドキドキわくわくを探しに出かけよう。
※アルキバンカーダはスタジアムの石段、観客席を意味するポルトガル語。
「ザ・J1vsザ・J2」の階級闘争。茨城サッカーフェスティバル(えのきどいちろう)えのきど・海江田の『踊るアルキバンカーダ!』百四十六段目
■ザ・J1vsザ・J2
月1レギュラーで出演している土曜ワイド・ラジオTOKYO『ナイツのちゃきちゃき大放送』(TBSラジオ)のYプロデューサーからスケジュール調整の打診が入ったのだ。同じゲスト枠で出演されている能町みね子さん、やくみつるさんから変更依頼があり、もし可能なら2月のスケジュールを「三角トレード」できないか?、というものだった。単純な能町⇔やくの出演日トレードじゃ解決しないらしい。さっそく2月の予定表を確認。最も重要でスケジュールが動かせないのは2/15(土)のJリーグ開幕戦だ。次いで22日(土)の第2節。つまり、月の後半だ。Yプロデューサーの提案している「三角トレード」は「2/1能町、8えのきど、15やく」で、J取材には一切支障が出ない。もちろん快諾した。
というわけで普段は身体が抑えられてる「月の第1土曜日」が空いたのだ。
こういうチャンスは有効に使いたい。で、調べたら茨城サッカーフェスティバルの開催日だった。めちゃめちゃラッキーじゃないか。ご存知の方が多いと思うが、茨城サッカーフェスティバルとは(千葉でいえば「ちばぎんカップ」に当たる)茨城県サッカー協会主催のプレシーズンマッチだ。鹿島アントラーズと水戸ホーリーホックが毎年、会場持ち回りで戦うものだ。今年はKsスタ開催だった。一度、見てみたいと思いながら機会を逸していた「フェス」だ。「ちばぎんカップ」と比べて「フェス」感があるのは、以前は前座試合として「筑波大vs流通経済大」が組まれたりして、2試合見られておトクだった点だろう。残念ながら今年は時期が早いせいもあり、1試合だけの開催(そもそも2/15開幕って早すぎるでしょ!)になった。といって茨城サッカーフェスティバルのバリューはいささかも損なわれるものではない。Jリーグ史上、「一度もJ1から落ちたことのない鹿島」と「一度もJ2を外れたことのない水戸」のカテゴリーを超えたマッチアップだ。「ザ・J1vsザ・J2」の階級闘争といってもいい。数々のタイトルを手にしてきた王者鹿島の偉大さは言うまでもないが、一方で磐田、札幌、鳥栖、長崎などが割拠するJ2リーグでサバイブしてきた水戸(何しろ大宮でさえJ3に落ちたのだ。今年なら松本山雅や金沢がいるのだ)はもっと評価されて然るべきだと思う。
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