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【森雅史の視点】2024年10月9日 ルヴァンカップ準決勝第1戦 横浜F・マリノスvs名古屋グランパス

ルヴァンカップ準決勝第1戦 横浜FM 1 (1-2) 3 名古屋
19:03 キックオフ 日産スタジアム 入場者数10,529人
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準決勝第1戦は徳元悠平ショーだった。守備では4バックのような位置まで守りつつ、相手ペナルティエリア付近まで何度も飛び出す。攻守において縦のラインを一人でカバーできることを証明した。

 

3分、立ち上がりの勢いからCKを得た名古屋が徳元のCKに椎橋慧也が合わせてまず1点。14分にも徳元のCKを三國ケネディエブスがヘディングで叩き込んでリードを広げる。それでも横浜FMは31分、ゴール前に入り込んだアンデルソン・ロペスがわずかな隙を突いて1点を返した。後半に入ると横浜FMは前線の巧みなポジショニングで名古屋を混乱させようとするが、じっくりと守る名古屋に手を焼いた。すると76分、徳元のクロスに山岸祐也が合わせて3点目を奪う。横浜FMは選手交代で活性化し、ゴールに迫ろうとしたが名古屋の守りは厚かった。

 

長谷川健太監督は「横浜FM相手に2点のリードなんてないようなもの」と第2戦に向けて気を引き締めていたが、実際のところ、この日の横浜FMは長谷川監督の手のひらの上で踊らされていた。名古屋は試合が始まってみないとどれくらいの調子か分からない不確実さはあるものの、いろいろなオプションまで含めて監督の狙いが形として実ってきているという戦いぶりだった。

 

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート

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