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【森雅史の視点】2024年9月27日 J1リーグ第32節 川崎フロンターレvsアルビレックス新潟

J1リーグ第32節 川崎 5(2-0)1 新潟
19:03キックオフ Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu 入場者数20,142人
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試合後、この試合を視察していた森保一監督は「5対1という 大差が開くような内容ではなかったかなとは思います」「川崎が 決定的場面で効果的に点を取って、新潟も攻めていた」と振り返った。

 

川崎は14分、マルシーニョがGKに倒されて得たPKをエリソンが決めて先制すると、18分にはデフレクションのボールを予想して走り込んだ脇坂泰斗が2点目を決めて一方的なゲームにするかと思われた。ところがそこから新潟は個々の選手が2人、3人に囲まれてもボールを失わないテクニックを見せ、ボールを支配する。かつての川崎はパスワークでボールをキープしたが、新潟はそれぞれのテクニックでボール保持率を上げていた。

 

このままの流れだったら新潟が逆転してもおかしくなかっただろう。ところが新潟は後半に入ると次第に足が止まり始める。ミスも目立つようになると、そこを見逃す川崎ではなかった。パスミス、キープミスにつけ込んで63分にエリソン、65分に山田新が決め、73分には山田がトドメの5点目を叩き込む。ところが新潟は最後まで攻める姿勢を崩さず86分、クロスに反応した太田修介がボレーで1点を返して試合を終えた。

 

このカード、10月9日には新潟のホームで、13日には川崎のホームでルヴァンカップの準決勝を戦う。川崎にとっては反撃を許さず隙を見せたくなかったはずだし、新潟は大敗したものの前半の戦いぶりや最後の1点に希望も見つけたはずだ。

 

 

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート

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