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【六川亨の視点】2024年5月19日 J1リーグ第15節 FC東京vs横浜F・マリノス

J1リーグ第15節 FC東京1(0-1)1横浜FM
15:03キックオフ 味の素スタジアム 入場者30,411人
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前後半で攻守の入れ替わった試合は、ホームチームが後半に同点ゴールを決めて1-1のドローに終わった。前半に試合の主導権を握ったのはアウェーの横浜FM。両サイドFWのヤン・マテウスとエウベルがワイドに開いて攻撃の起点になり、特にヤン・マテウスはSBバングーナガンデ佳史扶を翻弄してチャンスを演出した。先制点は左サイドのエウベルからのパスを受けたナム・テヒが、右足のコントロールシュートをゴール右上に突き刺した。

 

ところが前半32分にアクシデントが起きる。浮き球をヘッドでGKに戻そうとしたCBの上島拓巳と渡邊泰基が空中戦で激突。上島は頭にバンテージを巻いて試合に復帰したが、渡邊泰はタンカでの退場を余儀なくされた。このシーンを境にFC東京が「前掛かりに行けるようになった」(ピーター・クラモフスキー監督)ことで惜しいシュートを放てるようになる。後半は立ち上がりからFC東京の攻勢が続き、10分にはMF松木玖生のアシストからSB長友佑都が今シーズン2点目となる同点弾を決めた。その後は来週末のACL決勝第2戦を意識したのか、ハリー・キューウェル監督はナム・テヒに続いてブラジル人トリオをベンチに下げたため、FC東京の惜しいシーンが続くもGKの好セーブに勝ち越し点を奪えない。

 

試合はこのまま1-1で終わり、両チームとも浮上のチャンスを逃した一戦だった。それでも横浜FMは前半に昨シーズンや一昨シーズンの相手を圧倒する試合を展開できたこと、FC東京はCBエンリケ・トレヴィザンが復帰後90分間プレーできたことと、FWディエゴ・オリヴェイラと荒木遼太郎をここ2試合でターンオーバーできたことなど、ささやかながら好材料を散見できた試合だった。

 

 

 

六川亨(ろくかわ・とおる)

東京都板橋区出身。月刊、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任し、W杯、EURO、南米選手権、五輪を取材。2010年にフリーとなり超ワールドサッカーでコラムを長年執筆中。「ストライカー特別講座」(東邦出版)など著書多数。

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