J論プレミアム

【田村修一の視点】2024年4月19日 U23アジアカップ U23UAE代表vsU23日本代表

AFC U23アジアカップ カタール2024 U23UAE代表0(0-1)2 U23日本代表
18:30キックオフ(現地時間) ジャシムビンハマドスタジアム 入場者3,097人
試合データリンクはこちら

 

U23日本代表がU23 UAE代表に快勝し、韓国とのグループリーグ最終戦を残しノックアウトステージ進出を決めた。

 

中国戦からスタメン7人を換えて臨んだ日本の完勝だった。プレーのスピードと強度、トランジションの速さで日本は本来のクオリティを取り戻し、プレーの内容でUAEを圧倒した。VARによるゴール取り消しやバーを叩いたシュート、決定的な得点機会でのシュートミスなどが重なり、結果は木村誠二(27分)と川﨑颯太(66分)の2得点のみの2対0に留まったが、5対0か6対0で終えていてもおかしくない試合だった。

 

順位決定戦となった次の韓国戦について、大岩監督は(パリ五輪切符獲得の最大のヤマである)準々決勝の相手を選ぶ戦いを現時点でするつもりはないと語った。優勝という最終目標に向けて、展望がひろがる試合にして欲しい。

 

UAE戦で明らかになったのは、プレーのクオリティと選手のクオリティ、チームのクオリティで日本はこの大会で頭ひとつリードしていることだった。だがそれは、A代表が日本サッカーの弱点として露呈した、ロングボールを武器にフィジカルとメンタルの戦いを挑んでくるチームに、自分たちのスタイルで勝ち切れるかというのとはまったく別の問題である。パリ五輪に向けて、アジアの戦いでさらにタフになって欲しい。

 

 

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ