どこよりも早すぎるJ１全クラブの陣容予想【G大阪、横浜FM、湘南、名古屋、京都、C大阪編】

2022年12月16日 21時12分　
カテゴリ：インタビュー
タグ : pickup • targmar • ガンバ大坂 • セレッソ大阪 • 京都サンガF.C. • 名古屋グランパス • 横浜Ｆ・マリノス • 湘南ベルマーレ

Jリーグの開幕が待ちきれない！　ということで、まだ続々移籍の動きがあるなかで無謀にも来季の陣容を予想しようというこの無理ゲーゲンプレスな企画。西部謙司さんと河治良幸さんというサッカー界きっての戦術通であるライターお二人に無茶ぶりして大胆予想していただきました。ストーブリーグのお楽しみということで妄想込みで３回に分けてお届けします。

【主な内容】

気鋭のポヤトス新監督招聘は「崩壊」の始まり？　宇佐美の居場所がない!?　危険な香りが漂うガンバ大阪の陣容

補強の動きが少なくても連覇濃厚な陣容の横浜F・マリノス。選手が抜けても強さを維持できる理由とは？

「⾛るチーム」と言うと怒る山口監督。湘南スタイルは刷新すべきか継続すべきか？　世界の中の日本代表と似た立ち位置の湘南ベルマーレが絶対にとるべきではない路線とは…

まさかの仙頭移籍。主力級の移籍＆満了が相次ぐ名古屋グランパスの補強の方向が見えづらい？

京都サンガのキーマンは一美和成!?　補強戦略から見えてくる新たな攻撃スタイルの構築

セレッソ大阪は安定性抜群もタイトル獲得のカギは「清武問題」の解決？　多くのJクラブにとって対岸の火事ではない「特別な選手」の使い方

※対談の内容は12/7時点、IN＆OUTの情報は12/14時点
→どこよりも早すぎるJ１全クラブの陣容予想【札幌、鹿島、浦和、柏、FC東京、川崎編】
→どこよりも早すぎるJ１全クラブの陣容予想【神戸、広島、福岡、鳥栖、新潟、横浜FC編】

◆ガンバ大阪◆

■気鋭のポヤトス新監督招聘は「崩壊」の始まり？　危険な香りが漂う陣容

―次もかろうじて残留したガンバ大阪です。

河治　監督がポヤトスに代わるというところが大きなポイントですよね。今までの方向と全然変わってしまうのでどうなの？　という。リカルド１年目の浦和にちょっと近いですけど、さらに難しいんじゃないですか。

小野瀬、パトリックがいなくなり、レアンドロ・ペレイラもいません、ウェリントン　シウバもいませんとなっているけど、松田浩監督のもとで残留にこぎつけたメンバーがどれだけポヤトスのサッカーをできるのか。

山本理仁はめちゃくちゃ合うと思いますね。アンカーのポジションはすごくハマると思うのでキーマンじゃないですかね。昨季はケガしたまま終わったのでほぼ何もしてないですけど相当うまいです。左利きで、ボールを動かせるし、立ち位置もずらせるし。コーナーキックもいいボールを蹴るし、セットプレーのキッカーにもなれる。本当に山本理仁がキーマンになるかなとは思う。

―システムは４－３－３になりますか？

河治　おそらく昨季の徳島と同じでしょうね。サッカーのやり方も。

西部　うん、徳島とまったく同じになるんじゃないですかね。

―となると宇佐美貴史をどこで使うか。

西部　要は２トップなんだよね、宇佐美を使うとしたら。となると、ＦＷの選択肢も結構限られてくるなとは思いますね。宇佐美を出さないんだったらあれだけど。

河治　ポヤトスは昨季徳島で基本４－１－２－３っていう形でやってましたけど、彼なら４－４－２もできなくはないと思いますね。やることは変らず、徹底的にボールを動かしていきますけど、形自体は４－４－２にする可能性はありますね。

ガンバのメンツを考えたときに４－１－２－３だとまた片野坂さんみたいな感じで、なかなか歯車がかみ合わないまま成績が落ちていって、パナソニックのあれも気になってみたいなことになりかねない。

―昨季のこともあるので今季は見る目もより厳しくなりますよね。

西部　ガンバは西野さんのときのサッカーに戻そう戻そうとしてる感じがあるよね毎回。それまでの監督でうまくいっていても必ずそこへ戻そうとする感じ。

―あれがガンバスタイルということになってるんですかね。

西部　そうなんでしょうね。

―遠藤保仁の存在が大きかったのかなという気がしますけど。

西部　うん。それで昨季、片野坂さんでうまくいかなかったんだけど、ポヤトスさんでどうなるか。2回⽬の挑戦になるんじゃないかと。前のタレントはかなりいっぱいいるんで、どうやって使うんだろうっていう感じは受けますよね。

―食野亮太郎、宇佐美。

西部　中村仁郎もいるでしょ。ファンアラーノでしょ。

河治　⼭⾒大登もいますね。

―タレントをどう使いこなせるかもポイントですね。

河治　ポヤトスは石の上にも３年みたいな監督なので、１年目から成績を上げていくのは結構難しいと思いますけどね。

―本人の特性とクラブの求めるものがどこまで合致しているか。

河治　ガンバに我慢する気がどこまであるかどうかじゃないですかね。覚悟が。ただ降格できないクラブなんでここは。そこはもうドライにならなきゃいけないんですけど、要するに10何位とかで前半戦を終えたときに、ちゃんと我慢できるのか。

西部　松田さんはやっぱりスタンバイさせておいた⽅がいいんじゃないですか。

―松田さん、テバゲジャーロ宮崎の監督になっちゃいました。

西部　そうか。

河治　気持ちはわかります。

西部　危なくなったら昨季と同じで、ブロック作って残留する。

河治　でも、誰か保険を⽤意しとかなきゃ駄⽬でしょうね。J2に⾏くのが許されないクラブなんで、そこはもう神戸と一緒で絶対じゃないですか。残留は死守した上でどれだけ積み上げて順位だけじゃなくてその内容とか成長も残せるかどうか。おそらくポヤトスのサッカーにメンツが合ってないんで。やっぱり１年目の浦和と一緒ですよね。

西部　ガンバは難しいよ。

―難しい。

河治　後ろ４枚でいくなら、昌子が移籍したんで、三浦弦太と⾼尾瑠と…どうするんだろう。クォン・ギョンウォンがいるのか。うーん。

西部　シーズン中にプレースタイルが真逆に揺れてくる傾向のあるチームって、ガンバに限らずだけど、選⼿の在庫がすごいことになってくるんだよね。だって違うスタイルをやるわけだから、そのために必要な選手も違うわけです。

―余剰戦力が出てしまうと。

西部　それをねコントロールするのが難しくなっちゃうんだよね。

河治　ベンチ外の選手をコーチがもうずっと付きっきりで⾒てたりとかありますよね。

―確かにすでに選手数多めですよね。だから新加入の動きもまだ少ないのか。

西部　これでもしシーズン中にぶれたら、選⼿の数が⼤変なことになる（笑）。

―そうならないように頑張ってもらいたいですね。

河治　ガンバには何とか盛り上げて欲しいですよね。

◆横浜F・マリノス◆