J論プレミアム

アルビレックス新潟のJ1昇格に寄せて(海江田哲朗)

タグマ!サッカーパック』の読者限定オリジナルコンテンツ。『アルビレックス散歩道』(新潟オフィシャルサイト)や『新潟レッツゴー!』(新潟日報)などを連載するえのきどいちろう(コラムニスト)と、東京ヴェルディの「いま」を伝えるWEBマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を運営する海江田哲朗(フリーライター)によるボールの蹴り合い、隔週コラムだ。
現在、Jリーグは北は北海道から南は沖縄まで58クラブに拡大し、広く見渡せば面白そうなことはあちこちに転がっている。サッカーに生きる人たちのエモーション、ドキドキわくわくを探しに出かけよう。
※アルキバンカーダはスタジアムの石段、観客席を意味するポルトガル語。

 

5連勝の立役者のひとりである染野唯月。今季は彼のキャリアにおいてターニングポイントになるかもしれない。

 

アルビレックス新潟のJ1昇格に寄せて(海江田哲朗)[えのきど・海江田の『踊るアルキバンカーダ!』]九十一段目

 

■J2首位相手にホームで勝利

ビジター側のスタンドがオレンジに染まっている。J2第41節、すでにJ1昇格の目標を達成したアルビレックス新潟のサポーターが、優勝を決めてやると大挙して乗り込んできた。一方、4連勝中の東京ヴェルディはプレーオフ出場の可能性が残っており、是が非でも勝点3が必要な状況だ。

この一戦に懸ける熱気むんむん。さあ、いけという両ゴール裏からのチャントの大音響に包まれ、今季最多の1万2846人を集めた味の素スタジアムは決戦の雰囲気である。

やがて、オレンジは沈黙させられる。58分、コーナーキックから染野唯月がゴールを決めて東京Vが先制。夏に鹿島アントラーズからの期限付き移籍で加わった染野は、フィットするまでそれなりに時間を要したが、ここにきて3戦連発の大活躍だ。ストライカーの本分を取り戻した今季は、彼のキャリアにおいてターニングポイントになるかもしれない。ゲーム終盤は新潟の猛攻を受けて完全に押し込まれたが、東京Vは守備の集中を切らすことなく最後まで勝点3を握り込んで放さなかった。

この時期、どのチームもひとつの勝利、勝点1を取るのさえ四苦八苦するなかでの5連勝である。しかも4試合連続クリーンシートときたもんだ。ラストスパートのギアを入れるのが遅れた感は否めないが、難敵をことごとく打ち破っての連勝はたやすくできることではない。

 

■新潟は東京Vが目指すべき未来である

試合後、えのきどいちろうさんには『SBGラジオ部』にゲスト出演してもらった。

えのきどさんは新人指揮官である松橋力蔵監督の手腕を称え、「特定の誰かに依存しないチームづくりを進め、結果を出し続けてきた。名将ですよ」と話す。新潟のトップスコアラーは高木善朗、伊藤涼太郎、谷口海斗が9点で並ぶ。8月、攻撃の中核を担う本間至恩の海外移籍にも動じなかった。チームとしての機能性が群を抜いて高く、ベクトルにブレなし。第15節で首位に立って以降、こりゃ大崩れは期待できんなと思わせられる安定感だった。昇格にふさわしいチームが栄冠を勝ち獲ったと言える。

 

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