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【田村修一の視点】2022年9月7日 J1リーグ第25節 横浜F・マリノスvs湘南ベルマーレ

J1リーグ第25節 横浜FM3(0-0)0湘南
19:03キックオフ 日産スタジアム 入場者数11,388人
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「何もないゲームになってしまった」という湘南・山口監督の会見での開口一番のコメントが、試合内容を端的に物語っていた。ミスがらみの失点。ペースを横浜FMに握られ、鹿島戦や川崎戦で見せたアグレッシブさをまったく発揮できない。雨かメンタルかフィジカル――川崎戦後の脱力感??か……、いずれにせよ湘南はこの試合で《らしさ》をほとんど発揮できなかった。今年に入ってからのチーム力向上は目を見張るものがあるが、それでも本当のトップチームとはまだ差があることを実感させられた試合だった。

一方の横浜FMは、湘南の守備に前半こそ決めきれなかったものの、選手を代えながら自分たちのサッカーを貫き通した後半は次々と加点した。レベルを保ちながら、このところACLでもJリーグでも結果を得られなかったが、この勝利はリーグ終盤の優勝争いに向けての弾みになるだろう。

 

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。

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