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【六川亨の視点】2022年4月29日 J1リーグ 第10節 FC東京vsガンバ大阪

J1リーグ第10節 FC東京 2(1-0)0 ガンバ大阪
19:03キックオフ 国立競技場 入場者数43,125人
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4月10日の第8節・浦和戦から3試合連続して0-0のドローで足踏みしていたFC東京が、4試合ぶりのゴールでG大阪に2-0の快勝を収めた。これで順位も5位に浮上したが、それ以上に大きいのがレアンドロの復帰だろう。

レアンドロは2月18日の開幕戦、川崎F戦(0-1)こそスタメンでフル出場したものの、2月28日の練習中に右腓腹筋の筋挫傷で全治6~8週間の大けがを負った。ようやくG大阪戦で開幕戦以来となるメンバー入りを果たすと、後半18分にアダイウトンとの交代で国立競技場のピッチに立った。すると2分後、ディエゴ・オリベイラのアタックから生じたルーズボールを拾うと、そのままドリブルで突進。けしてハイスピードの突破ではなかったが、追走するダワンのチャージを巧みに手でブロックしつつ、右サイドを攻め上がった永井謙佑をダミーにしてペナルティーエリアに侵入すると右足を一閃。強シュートをゴール左上に突き刺して、J1リーグ出場100試合を自らのゴールで祝福した。

これまでFC東京の3トップはアダイウトン、ディエゴ・オリベイラ、永井の“オーバー30トリオ”で回してきた。ここに28歳でJ1通算31ゴールのレアンドロが復帰したことで、紺野和也や山下敬大を含め攻撃陣のバリエーションは多彩になった。さらにレアンドロは直接FKのスペシャリストだけに、対戦相手にとって脅威であることは間違いない。

 

 

六川亨(ろくかわ・とおる)

東京都板橋区出身。月刊、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任し、W杯、EURO、南米選手権、五輪を取材。2010年にフリーとなり超ワールドサッカーでコラムを長年執筆中。「ストライカー特別講座」(東邦出版)など著書多数。

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