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【田村修一の視点】2021年6月20日 J1リーグ第18節 浦和レッズvs湘南ベルマーレ

J1リーグ第18節 浦和レッズ2(1-1)3湘南ベルマーレ
19:04キックオフ 埼玉スタジアム2002 入場者4,810人
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ディフェンスのふたつのナイーブなミスから、浦和が湘南に勝利を献上したゲームだった。どちらもプロらしならぬミスではあるが、チーム構築の途上・プレースタイルを確立する過程においてはあり得ないことではない。思い出すのはアンジェ・ポステコグルー体制1年目の横浜FMだ。ディフェンスラインの背後を突かれ、あるいはGKから始まる攻撃構築の隙を突かれてナイーブな失点を繰り返し、チームは降格の危機に陥った。だが、監督の信念に揺るぎはなく、選手の信頼も揺るぐことはなかった。その意志の強さが、2年目のJ1優勝へと繋がった。今の浦和が抱えるのも、同じ生みの苦しみといえるかも知れない。

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。

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