サポという名の旅人よ、今季もバカマイレージを貯めよう!(えのきどいちろう)
『タグマ!サッカーパック』の読者限定オリジナルコンテンツ。『アルビレックス散歩道』(新潟オフィシャルサイト)や『新潟レッツゴー!』(新潟日報)などを連載するえのきどいちろう(コラムニスト)と、東京ヴェルディの「いま」を伝えるWEBマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を運営する海江田哲朗(フリーライター)によるボールの蹴り合い、隔週コラムだ。
現在、Jリーグは北は北海道から南は沖縄まで58クラブに拡大し、広く見渡せば面白そうなことはあちこちに転がっている。サッカーに生きる人たちのエモーション、ドキドキわくわくを探しに出かけよう。
※アルキバンカーダはスタジアムの石段、観客席を意味するポルトガル語。
去年の開幕戦、亀岡まで足を伸ばし新スタジアムを見に行くアルビサポが続出
サポという名の旅人よ、今季もバカマイレージを貯めよう!(えのきどいちろう)[えのきど・海江田の『踊るアルキバンカーダ!』]二十六段目
▼アウェー遠征のススメ
バカマイレージ。
これは僕がかねて主張している概念なのだ。サポーターの動きをウォッチしていてわりと早い時期に、この世には2通りのサポがいることに気づいた。まぁ、厳密に分かれるわけじゃないからざっくりした分類だと思っていただきたいが、「ホームで完結しているサポ」と「どこへでも行くサポ」だ。これはどっちがどうということではない。ホームゲームは、こう、飲み屋の行きつけの店みたいなもので、いつもの席、いつもの景色(いつもの角度)があったりして落ち着ける場所だ。これを低く見るサポはいないだろう。ホームゲームの動員はクラブ収益の柱でもある。そしてホームスタジアムの雰囲気がクラブの色を決める。「ホームで完結してるサポ」は大切だ。ファミリー層で、お子さんを連れてきてたりね。
だけど「どこへでも行くサポ」は最高なのだ。損得考えずに動くサポの鑑。無償の愛。酒席でつきあってもエピソードを持ってて楽しい。可処分所得の「可処分」が行き過ぎてる(?)きらいがあって、旅費交通費宿泊費がかさんでボーナスがふっ飛んだりしている。話を聞いてみると最初はおっかなびっくり遠征に行ってみたようなのだ。いっぺんで味をしめた。旅も楽しいし、アウェーでは(多勢に無勢だから)応援の主力にならなきゃいけない。体験が濃厚なのだ。やりがいがある。で、ちょくちょく行ってるうちどんどん敷居が低くなる。サッカーがなかったら絶対行かないような場所も平気で出かける。
で、その「サッカーに連れてってもらう旅」で架空のマイレージがどんどん貯まるらしい、というのが僕の発案だ。バカ遠征、もしくは遠征バカに「バカマイレージ」が貯まっていく。航空会社のマイレージみたいに会員情報から何マイル貯まったか確認する手立てはないけれど、胸に手を当てて考えれば「あぁオレ、カタールくらい行ける貯まり方だな」とわかるはずだ。同じ距離の移動でもバカ度が高い分、青春18きっぷ、ヒッチハイクなど身体的精神的負担を強いる旅のほうがバカマイレージは沢山貯まるらしい。
2019年シーズンのいちばん人気は「沖縄アウェー」でした
▼難易度が上がるとテンションも上がる
今年もJリーグ日程が発表になった。今がいちばん楽しい時期だ。何でかっていうと夢を見ていられる。そして遠征の予定が立てられる。僕は原稿書きに飽きると遠征の予定を立てるんだけど、あれは楽しくって止まらなくなる。気がつくと原稿は1行も進んでないのに夜が白々と明けてきたり。何であれはあんなに楽しいのか。サポの知り合いと話しても皆、いちばん楽しいと声を揃える。もしかするとサッカーそのものより楽しいのだ。サッカーは連敗が続いたりしてどよーんとしたりするが、遠征計画は常にウキウキ状態。
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