ラジオサッカー応援番組を聴き漁り、決めた「認定日本一」(えのきどいちろう)[えのきど・海江田の『踊るアルキバンカーダ!』]二段目
『タグマ!サッカーパック』の読者限定オリジナルコンテンツ。『アルビレックス散歩道』(新潟オフィシャルサイト)や『新潟レッツゴー!』(新潟日報)などを連載するえのきどいちろう(コラムニスト)と、東京ヴェルディの「いま」を伝えるWEBマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を運営する海江田哲朗(フリーライター)によるボールの蹴り合い、隔週コラムだ。
現在、Jリーグは北は北海道から南は沖縄まで58クラブに拡大し、広く見渡せば面白そうなことはあちこちに転がっている。サッカーに生きる人たちのエモーション、ドキドキわくわくを探しに出かけよう。
※アルキバンカーダはスタジアムの石段、観客席を意味するポルトガル語。
2016年にradikoプレミアムができた頃、ふと思いついて全国のサッカー応援番組を片っ端から聴き漁ったのだ。地域密着の理念を掲げ、日本全国にJクラブが存在する。で、大概の場合、地元ラジオ局が応援番組を持っているのだ。同じくローカリティを存立基盤とする民放ラジオが相性悪かろうはずがない。
※細かいことを言うと、radikoで聴ける民放ラジオ局より更に地域密着&小回りのきくミニFM局等、コミュニティラジオが応援番組を持ってるケースも多いのだが、サイマル放送の聴きやすさを考慮し、ここでは民放ラジオ局に話を限定する。何しろradikoプレミアムのエリアフリー&タイムフリー機能を使えば、(1週間前までの)全国の番組が好きなときに再生できる。圧倒的にアクセス容易なのだ。
で、話はいきなりすっ飛ぶようだが、僕は『達洋・まさひこのアディショナルタイム』(MRO北陸放送、毎週土曜ひる12時10分~)が大のお気に入りになった。これはツエーゲン金沢応援番組である。各局聴き比べた上での僕の結論は『アディショナルタイム』日本一!、である。僕は民放連のシンポジウム「ラジオとスポーツ」(2018年11月、於・東京プリンスホテル、コーディネーターを務めた)では、日本全国のラジオ局の、社長&編成部長の居並ぶ前で同番組の良さを力説した。
つまり、僕は2016年秋のradikoプレミアム発足から2年以上、毎週、『達洋・まさひこのアディショナルタイム』を聴いているわけである。別にツエーゲン金沢のサポーターじゃないのに。むしろ書き手としてはアルビレックス新潟担なのに。まぁ、確かにツエーゲンは「ヤンツー」こと柳下正明監督の就任であるとか、宮崎幾笑や長谷川巧のレンタル移籍等、アルビと人的なつながりがないこともない。だけど、それだけじゃ毎週は聴かないでしょう。毎週ってヘビーリスナーだもん。
番組内容はものすごくシンプルだ。構成というほどの構成も特にない、週イチ30分のサッカートーク番組。タグマの「サッカー全部盛りセット」に契約してる猛者なら、スカパーの「サッカーおやじ会」のフィーリングと表現したらわかりやすいだろうか。ツエーゲン中継の実況を務めるMRO北陸放送・角野達洋アナと、スタジアムDJを務めるタレント、大平まさひこさんがツエーゲン話を延々繰りひろげるだけ。ちなみに2人とも50代だからまさに「ツエーゲン版サッカーおやじ会」だ。ゲストを入れるときは後半を「スペシャルゲストさん、いらっしゃ~い!」のコーナー(桂文枝のモノマネでコール。ツエーゲン関係者がゲストのときは「ツエーゲンさん、いらっしゃ~い!」)をつくる。ちなみにゲストで鉄板なのはツエーゲン、和田昌裕強化・アカデミー本部長の出演回だ。神戸時代からつき合いのある大平まさひこさんとのエピソードトークは爆笑必至。
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