新たな戦術「偽CB」はJリーグに現れるのか? 可能性を感じるのはあの先進的Jクラブ
「偽SB」の次は「偽CB」がトレンドになるのか。ペップ・グアルディオラが編み出した新戦術の裏にある真の狙い、そしてJリーグでの実現の可能性を探る。実はJリーグのあのクラブが先取りしていた驚きの事実も…!?
R・マドリーを粉砕したペップの「新企画」
UEFAチャンピオンズリーグは残すところ決勝のみ。マンチェスター・シティは準決勝でレアル・マドリーに2試合計5-1と圧勝、インテルの待つファイナルへ進みました。
シティとレアルの準決勝は事実上のファイナルという感もありましたが、戦術的に決め手になったのがジョン・ストーンズの「偽CB」だったと思います。
ジョゼップ・グアルディオラ監督は毎シーズン、何らかの新しい仕込みをする人です。今季はCBがビルドアップ時にボランチ化する「偽CB」が新企画でした。まだこれをやっているのはシティだけですが、欧州で起きたことは遅かれ早かれJリーグにも影響します。しかし、「偽CB」に関してはけっこうハードルが高いのではないかという気もしています。
「偽CF」や「偽SB」はJリーグでも珍しくはなくなりましたが、CBのボランチ化はちょっと意味が違うかもしれない。やるとすれば1チームだけ思い当たりますが、そのへん含めて考えてみたいと思います。
「偽CB」の隠れた意図とは? 導入の可能性を感じるJクラブは…
まず、「偽CB」とは何かという話から。レアル戦の第2戦を例にとりますと、シティのビルドアップ時の配置は3-2-2-3になります。(図1)
CB右のストーンズがロドリと並んでボランチ化します。以前は「カンセロ・ロール」とも呼ばれたジョアン・カンセロの「偽SB」でした。そのうちもう1人のSBも偽化したわけですが、1人の偽SBの場合の配置は3-2-2-3ですから、「偽CB」と同じです。ではどうして偽化させるのをSBからCBにしたのかというと、
(残り 1435文字/全文: 2286文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ