西部謙司 フットボール・ラボ

「普通」を貫く。だからセレッソ大阪は強い【ひと足早いJ1総括】

「普通やん」というツッコミはいらんぜよ、というつっぱりが聞こえてきそうなほど、オーソドックスなスタイルを貫き通して上位争いに加わったセレッソ大阪。「普通」のサッカーが希少種となった今季のJでセレッソが見せた強さとは?

「普通」のサッカーを貫くセレッソ大阪がJリーグで普通じゃないのは何でやねんと言いたくなるシーズン終盤 

残すところ週末の1節のみ。もう「ひと足早い」でもなくなりましたが総括の続きです。

ポゼッション+ハイプレスの横浜F・マリノス、川崎フロンターレの二強に続く、第二勢力について言及してきたわけですが、その他にはハイプレス志向だけどポゼッションにはこだわらない勢(京都サンガ、湘南ベルマーレ)、ハイプレスもポゼッションも関係ねえぜの堅守速攻勢(柏レイソル、アビスパ福岡)がありまして、さらに超ハイプレス+ポゼッションで我が道をゆく北海道コンサドーレ札幌、ポゼッション+ハイプレスのはずがポゼッションだけになったヴィッセル神戸があります。

で、これらのどれにも入らない中庸型ともいえるグループがありました。セレッソ大阪、名古屋グランパス、清水エスパルス、ガンバ大阪、ジュビロ磐田です。

ただ、シーズン中にそれぞれ傾向が変わっていまして、最後まで中庸を貫いたのはC大阪だけになった感じでしょうか。

非凡な平凡さ。普通なのに強いのには理由がある 。異彩を放てるキーマンとは?

C大阪は優勝争いまでは食い込めませんでしたが着実に上位をキープし、ルヴァンカップ準優勝と良いシーズンだったのではないでしょうか。

戦術的にはザ・4-4-2という趣。もうこれぞオーソドックスと言いますか、むしろ清々しいぐらいの「普通」っぷりです。

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