【Jクラブ戦術フォーカス/名古屋グランパス】欧州のさらに先をいく名古屋の先鋭的なスタイル。圧倒的なスタッツを記録しながら勝てない理由と風間監督が語る「枠」の定義とは?
圧倒的なスタッツを記録しながらもなかなか勝てない名古屋グランパス。その原因は実ははっきりしている。また風間監督がよく言う「枠」は、ポジショナル・プレーのアンチテーゼと言っても過言ではなく、実に先鋭的な発想のスタイルと言える。
毎週金曜日に配信予定のJリーグフォーカス、今回は1982年W杯のブラジル代表に近いスタイルともいえる名古屋グランパスのメカニズムに迫る。
なぜ勝てるはずの試合を落とし続けているのか?
名古屋グランパス、絶不調です。最後に勝ったのは第12節の浦和レッズ戦(2-0)で、5月12日でした。そこから8試合連続で勝利なしの2分6敗、次のガンバ大阪戦も未勝利なら、6、7月の2カ月は1勝もできなかったことになります。
一方、名古屋のスタッツは攻撃回数、シュート数、チャンス構築率でリーグ1位。KAGI(Keep Away Goal Index=相手をどれだけゴールに近づけさせなかったかの指標)とAGI(Approach Goal Index=どれだけ相手ゴールに近づいたか)のどちらも1位となっています。つまり、勝てそうな試合を引き分けたり負けたりし続けているということです。
要は、わかりやすい現象としてシュートが入っていない。入っていれば勝てています。サッカーはゴールの数で勝敗を決めているので、シュートが入らないというのは大きな問題ではありますが、優勢に試合を進めながらシュートが入らないのはなぜなのか。今回はこのあたりを考えてみたいと思います。
風間監督に聞いた「枠」の定義。キーワードは「変化」
今季、風間八宏監督は記者会見などで「枠」という言葉を使うようになりました。先日、風間監督にインタビューする機会があり、そのときに「枠」について聞いてみました。
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