「ボール支配率の時代は終わった」の大いなる誤解。それを支える2大要素とは
写真:Shigeki SUGIYAMA
ボール支配率の時代は終わった。ポゼッションサッカーでは勝てなくなっている。近頃そんな声をよく聞く。サッカーには様々な見方があるので、当然、様々な声が生まれてくるが、この言葉を耳にすると、その切り口について乱暴さを覚えずにはいられない。
ボール支配率の上昇を最大の目的に試合を戦っているチームはない。ボール支配率が高くても勝ち点は伸びないし、フェアプレーポイントが上がるわけでもない。上昇させたところで得は何もない。
ボール支配率は、あくまでも副次的なデータに過ぎない。ボール支配率を語る時は、数字の元となる要因に目を向ける必要がある。
「ボール支配率の時代が終わった」と言うならば、ボール支配率全盛の時代は存在したのだろうか。
あると言えばあるのかもしれない。大雑把に言えば、あるいはバルセロナのサッカーがそれに該当するのかもしれない。
そのバルサが2014-15シーズン以来チャンピオンズリーグ(CL)で優勝から遠ざかっていること。バルサっぽいサッカーに見えるスペイン代表も、一時の強さを失っていること。そのバルサに昨季のCL準決勝で大逆転勝ちを収めたリバプールが余勢を駆ってCL優勝を果たしたこと。そのリバプールが速い攻めを得意にしていたこと。決勝を争った同じくプレミアリーグ所属のスパーズも、リバプール似のサッカーをしていたこと。
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