できるだけ多くの選手を使い、そして勝つ。西野監督に求められる余裕とは
写真:岸本勉/PICSPORT
2-2で引き分けたセネガル戦。戦前、劣勢が予想された試合を引き分けたのだから、よくやったと言うべきだろう。しかし、同点に追いついた78分以降、日本はなおも流れを掴んでいた。観戦しながら正直、もどかしい気持ちにさせられた。日本は最後の押しに欠けていた。
87分、乾貴士に代え宇佐美貴史を投入した西野監督は、最後までアグレッシブな姿勢を示したと試合後の会見で胸を張ったが、ピッチ上の選手たちに西野監督のメッセージが伝わっていたかどうか怪しいのだ。
監督はメッセージを送ったつもりかもしれないが、選手たちはそれを理解し、我々を含めた観衆に伝達することができなかった。
ラスト12分+ロスタイム(4分)の計16分間。逆転したくて仕方がない気持ちが、同点にしたことに満足感する気持ちを上回っていたようには見えなかった。勝ち越しゴールを許したくないために、時間を使いながら、静かに戦ったという印象だ。その結果、日本は勝ち点1をゲットしたわけだが、同点にした後、さらにラッシュを掛けて、決勝ゴールを狙って欲しかったというのが、正直な思いだ。そのチャンスはあったとみる。
となれば、斬るか斬られるかの撃ち合いになっただろう。その結果、セネガルに敗れれば「試合の終わり方を間違えた」と言い出す人が必ずや現れる。「引き分け狙いに徹するべきだった」と。
(残り 1968文字/全文: 2544文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ