昨季のJリーグ覇者川崎Fが、弱小チーム湘南に引き分けた原因と、日本サッカーの盲点
湘南ベルマーレが昨季のJリーグ覇者川崎フロンターレに1-1で引き分けた。昇格チームである湘南にとって、アウェー戦の引き分けは、勝利にも値する上々の結果だ。しかし、湘南のチョウ貴裁監督は試合後、自らのサッカーを悩ましげに振り返った。
相手に何かを伝えようとする意欲が人一倍旺盛な、サービス精神に富むチョウ監督。だが、この日は話にキレがなく、内容を理解しにくかった。
湘南に詳しい知人記者から聞いた「今季の湘南は現実的なサッカー。大人になったわけです」という言葉を思い出し、言わんとしている内容を把握した次第だ。
現実的サッカーという言い回しは、少々俗っぽい。使い古された言葉だ。サービス精神溢れる監督は、別の言葉で表現したかったのもしれないし、後ろめたさもあったのかもしれない。
この場合の現実的サッカーは、勝ち点1狙いだ。守りを固めてカウンター。守備的サッカーの実践だ。湘南はまさにその通りのサッカーを展開した。ただでさえ守備的なその3-4-2-1は、5-2-2-1になっていた。川崎Fがそれを誘発したというより、自ら引いたという印象だ。
結果は1-1。作戦は奏功した。事は計画通りに進んだが、大喜びするのは格好悪い。正直な監督ほど、歯切れは悪くなる。
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